「35.8%が『送料』でカート離脱」「68.4%が『パーソナライズド』で購入」【ファッションECの利用実態調査】
クラウド型のソフトウェア「EC Intelligence」を提供するシナブルはこのほど、ECサイトでファッションアイテムの購入経験がある人を対象に、「ファッションECサイト」の利用実態調査を実施し、その結果を公開した。ECサイトで購入する際におよそ7割が価格を重視しており、カートに入れた商品の購入をやめる理由は、送料の高さがもっとも多いことなどがわかった。 【グラフ9点】「ファッションEC」利用実態調査の結果 ECサイトは今や生活に欠かせないものとなり、その利便性から多くの人が利用している。時間や場所を問わずに買い物できる、価格が比較しやすい、商品が豊富など多くのメリットがあることから、ファッションアイテムをECサイトで購入する人も増加しているが、カートに入れたものの購入には至らない場合もあるとし、どのようなECであればより購入したいかを探るべく、「ファッションECサイト」の利用実態調査を実施した。 調査期間は10月7日~10月8日。対象は、ECサイトでファッションアイテムの購入経験がある1007人。 ECサイトでファッションアイテムを購入する際に重視する要素を訪ねた問い(複数回答)では、「価格」と回答した人が67.0%でもっとも多く、「サイズやカラーの豊富さ」(40.7%)、「セールやクーポンなどの特典があるか」(38.4%)、「商品の品質」(37.1%)と続いた。予算やコスト意識を重視する人がことがわかる結果となった。 商品選びで迷い購入をやめることがあるかをたずねたところ、「よくある」が35.2%、「ときどきある」が55.4%と、約9割が迷った際に購入をやめることを選択をすると回答した。 前の質問で、商品選びで迷い購入をやめることが「よくある」「ときどきある」「あまりない」と回答した人に、商品をカートに入れた後、購入をやめる理由をたずねた問い(複数回答)では、「送料が高いと感じた」(35.8%)がもっとも多く、「カートに入れた後に気が変わった」(31.1%)、「クーポンや割引が利用できなかった」(28.5%)と続いた。 ユーザーの行動履歴や購買履歴に基づき、個々に最適化されたサービスや商品を提案するパーソナライズドサービスについて、ECサイトで自分に合った商品提案(パーソナライズド)をされたことがあるかをたずねたところ、「ある」が35.4%、「ない」が64.6%となった。 前の質問で商品提案(パーソナライズド)をされたことが「ある」と回答した人に、どのような商品でパーソナライズドされたかをたずねた問い(複数回答)では、「閲覧履歴に基づいた関連商品の提案」(42.0%)と回答した人がもっとも多く、「過去に購入した商品に基づいたおすすめアイテムの提案」(39.2%)、「セールやクーポン情報の提案」(33.1%)と続いた。 自分に合った商品提案(パーソナライズド)により購買意欲がどう変わるかをたずねたところ、「購買意欲がとても高まる」(7.0%)、「購買意欲がやや高まる(39.2%)、「購買意欲は変わらない」(47.0%)、「購買意欲がやや低下する」(3.8%)、「購買意欲が低下する」(3.0%)という結果となった。「とても高まる」と「やや高まる」と回答した人を合わせると、約半数が購買意欲が高まると回答した一方で、購買意欲が変わらない人も約半数と同程度であることがわかった。 商品提案(パーソナライズド)をされたことがあると回答した人に対し、パーソナライズドによって商品を購入した経験があるかをたずねた問いでは、と質問したところ、約7割がパーソナライズされたことで実際に購入に至ったことがわかった。 ファッションアイテムをこれからもECサイトで購入したいと思うかをたずねた問いでは、「とても思う」(26.7%)と「やや思う」(58.4%)を合わせ、9割近くの人がECサイトでの購入に前向なことがわかる結果となった。 前の質問で、今後もECサイトでファッションアイテムを購入したいと「思う」と回答した人に対し、店舗と比較して今後もECサイトでの購入を選ぶ理由をたずねた問い(複数回答では、「価格が安い」(50.8%)と回答した人がもっとも多く、次いで「時間や場所を問わずに購入できる」(45.7%)、「セールやクーポンが多い」(41.0%)となった。 どのようなECサイトならより購入したいと思うかをたずねた問いでは、「誕生月にクーポンがある」が45.6%ともっとも多く、「会員限定セールがある」(41.9%)、「お気に入りに入れている商品が値下げされたら通知がくる」(41.5%)と続いた。
「日本ネット経済新聞」 編集部 速報チーム