カーブミラー倒壊に注意 松本市が情報提供求める
長野県松本市内の市道のカーブミラーの支柱が老朽化し、安全管理が課題となっている。本年度になって鋼管の根元が腐食し、ミラーが倒れる事案が大村と宮田で2件発生した。市が管理するミラーだけでも約6500基あり、市維持課は「危険性の高い物はすぐに報告してほしい」と情報提供を呼び掛けている。 開明小学校北側の市道(宮田)で今月9日、高さ3メートルのカーブミラーが傾き、倒れそうになっているのを下校途中の複数の小学生が見つけて1人が職員室に駆け込んだ。市維持課に連絡した木船暁美教頭は「児童にけががなくて良かった」と胸をなでおろした。 今月5日には愛媛県新居浜市で市道交差点のカーブミラーが強風で倒れ、通行中の小学生に当たって頭にけがをする事故が発生していた。 同課によると、カーブミラーの腐食は、道路の凍結防止でまいた融雪剤や、犬の散歩でかけられた尿が進行を早める可能性がある。松本市内で倒れたカーブミラー2基はいずれも腐食した根元から倒れており、開明小北のミラーは平成元(1989)年に市が設置していた。 カーブミラーの安全性を巡っては昨年12月の市議会定例会で、上條美智子氏(市議会公明党)が老朽化による倒壊の危険性を指摘。管理者不明のカーブミラーが多数存在するとし、市に対応を求めていた。 市は道路パトロールで老朽化したカーブミラーの確認をしているが、「市職員だけでは限界がある」とする。市維持課の武川裕・管理担当課長は「市公式LINE(ライン)にある『道路損傷等の通報』から情報を寄せてほしい。画像も添付できるため、緊急性の高い物から対応したい」と話している。
市民タイムス