米国株式市場=続伸、国債利回り低下が支援 米財務長官人事受け
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数が続伸して取引を終えた。トランプ次期大統領が著名投資家のスコット・ベッセント氏を財務長官に指名したことを受けた米国債利回りの低下を好感した。 中小型株で構成するラッセル2000指数は過去最高値を更新した。 一方、イスラエルとイランの支援を受けるレバノンの武装組織ヒズボラの停戦を巡る合意が間近となったことが伝わり、原油安を背景にエネルギー株指数は2%下落した。 トランプ氏は22日にベッセント氏の指名を発表。一部の投資ストラテジストは、ベッセント氏がトランプ氏の経済政策の公約を維持しながらも財政赤字の抑制を目指すと予想している。 大統領選前にはトランプ氏の関税や減税などの政策を巡る懸念で国債利回りが上昇していたが、ベッセント氏の指名で財政悪化懸念が一部後退した。 ダウ工業株30種は最高値を更新した。 ラッセル2000指数は3年ぶりに取引時間中の最高値を更新。国債利回りが30年債を中心に急低下したことを好感した。 50パーク・インベストメンツのアダム・サルハン最高経営責任者(CEO)は「今年の大半に出遅れていた中小型株などが好調になりつつある。トランプ氏だけでなく連邦準備理事会(FRB)の利下げが材料視されている」と指摘した。 トランプ氏や共和党が過半数を握る議会が企業寄りの政策を公約通り推進するとの期待が小型株上昇の原動力となっている。FRBが9月に利下げに転じて以来、注目されるようになった。 利回り低下で金利に敏感な不動産株が上昇。 バークレイズはS&P総合500種の2025年の予想を引き上げ、ドイツ銀行は25年末前の目標を7000に設定した。 ただ、インフレ圧力が強まり、FRBの利下げペースが鈍るとの懸念も残る。 S&Pの主要11セクターでは一般消費財も好調。アマゾンの2.2%高が目立った。 第3・四半期決算発表を延期した百貨店大手メーシーズは2.2%下落した。 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.01対1の比率で上回った。 米取引所の合算出来高は166億9000万株。直近20営業日の平均は149億3000万株。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 44736.57 440.06 0.99 44385.49 44815.67 44385.49 前営業日終値 44296.51 ナスダック総合 19058.71 55.05 0.29 19140.59 19208.68 18969.35 前営業日終値 19003.65 S&P総合500種 5987.37 18.03 0.3 5992.28 6020.75 5963.91 前営業日終値 5969.34 ダウ輸送株20種 17754.38 387.51 2.23 ダウ公共株15種 1065.95 -0.96 -0.09 フィラデルフィア半導体 4984.27 28.47 0.57 VIX指数 14.57 -0.67 -4.4 S&P一般消費財 1766.25 17.35 0.99 S&P素材 596.26 5.58 0.94 S&P工業 1211.38 8 0.66 S&P主要消費財 890.83 3.25 0.37 S&P金融 847.87 5.17 0.61 S&P不動産 279.82 3.54 1.28 S&Pエネルギー 723.95 -14.88 -2.01 S&Pヘルスケア 1693.65 15.04 0.9 S&P通信サービス 326.42 2.47 0.76 S&P情報技術 4531.4 -15.94 -0.35 S&P公益事業 412.57 0.82 0.2 NYSE出来高 6.14億株 シカゴ日経先物12月限 ドル建て 38825 + 85 大阪比 シカゴ日経先物12月限 円建て 38795 + 55 大阪比