「痛みは、永遠に続かない。」少女の祈り 大学生が作った短編映画『ファースト・ピアス』のその後
マリアにはある秘密が
マリアは羊に「もっと悪いこと」をしようと提案しました。学校をサボって街中でうろうろしている高校生の、ある意味キラキラした感じの青春が描かれていますが、実はマリアにはある秘密がありました。
歌舞伎町に生きる少女たちを描く続編『天使たち』
女子大学生が作った映画が配信までされているのはすごいことだと思います。今はこのマリアがその後どうなったかを描く続編映画『天使たち』を製作中なのだそうです。心にいろいろな痛みも感じている高校生が、東京・歌舞伎町で生きていく。木村ナイマ監督は歌舞伎町で何か月か自分で働いてみて、いろいろな人と話をしてみたそうです。 そこで知った歌舞伎町は「犯罪の街」とかいろいろなことを言われているけれど、傷つきやすい人たちが集まってくる、優しい人たちがいっぱいいる町だった、ということ。もちろん危険な一面もありますが、一概にそのように見てはいけないと思い、会った人たちの体験を続編に生かして作っているそうです。プロデューサーの荒尾奈那さんはこう話していました。 荒尾奈那プロデューサー:私がこの映画プロジェクトを続けている意味は、やっぱり木村ナイマが作る脚本や映像が、自分にとってすごく救いになっている部分もあって、特に次回作がそうなんですけど。大事にしたいポイントと考えていることは、映画を通じて知り合った、通じ合えた人たちとの関係性を本当に大切にしていくことだなと思っています。 『ファースト・ピアス』を2年前に作った時、本当に想像以上の人からの反響があって、それが今回の『天使たち』につながっています。その時たまたま上映会に来てくれた男の子や学生たちが、今回新しい映画を作ると言った時、『前回よかったからぜひ携わらせてください』と言って、前回は5~6人で作っていたのが今44人になっていて、みんなすごく通じ合っている。そういうご縁、気持ちを大切にしながら作っていくことを、一番大事にしています。
※『天使たち』のストーリー 舞台は新宿・歌舞伎町。夢も希望も持てず、ただ若さと美しさをお金と交換する子。自分の居場所を求めて、お金を稼ぐ子。承認欲求のゲームにハマった子。様々な女の子が働くガールズバーで出会った無気力な“なる”と居場所が欲しい“マリア”。夜を生きる少女たちの束の間の友情。なるはホストの男を助け、次第に惹かれていく。マリアはランキング維持のために裏引きを検討するが…。