玉森裕太”海里”がズルすぎる…不穏すぎる空気の中、唯一の”光”とは?『あのクズを殴ってやりたいんだ』第9話考察レビュー
奈緒主演、玉森裕太共演の『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)が現在放送中だ。本作は、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男に出会ったことで一念発起する、ガチンコボクシングラブコメディ。今回は、第9話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】玉森裕太の目に残る僅かな光とは? 貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』劇中カット一覧 ※以下、『あのクズを殴ってやりたいんだ』第9話のネタバレを含みます。
海里(玉森裕太)への復讐
せっかく前に進めそうになったのに、どうして過去が行く手を阻めてくるのだろう。ずっと気づいていたはずだけど、信じたくなくて見ないようにしてきた真実が、『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系/以下『あのクズ』)第9話で、ついに明らかになってしまった。 やはり、悟(倉悠貴)は、大地(大東駿介)の弟だった。海里(玉森裕太)と同居をしながら、ずっと復讐するタイミングを見計らっていたのだろう。弟のように可愛がられていたのに、そんなことを考えていたなんて…。 たしかに、故意ではないにしろ、海里は大地を殺した張本人だ。悟が、「俺のいちばん大事な人を奪った」と恨む気持ちは分かる。しかし、そこまで恨んでいる相手と、同居までする必要はあったのだろうか? 海里が幸せにならないように見張っていたつもりなのかもしれないが、さすがにやりすぎな気がしてしまう。 どうやら、ほこ美(奈緒)がスパークリングで脳震盪を起こしたのも、悟の仕業だったらしい。その理由は、海里のいちばん大事な人も傷つけてやりたかったから。悟は、「一生、覚えてろよ。一生、傷付いてろ。一生忘れないで、一生苦しんでろよって」と言い、前に進もうとしていた海里の行く手をはばもうとする。 わたしはずっと、ほこ美と海里の恋路を応援してきたし、海里が瞳に輝きを取り戻していく様子を見るのがうれしかった。 だって、7年前のあの事故で傷ついたのは、大地の家族だけじゃない。海里だって、憧れていた先輩を自らの手で殺めてしまったことに、深い傷をおっているはずだ。 そんな彼が、ほこ美に出会って、少しずつだけど自分を許してあげてもいいのかな…と思えるようになった。新しい夢だって、持てるようになった。