まさかの0勝11敗に終わった西武の高橋光成は復活できるのか…「彼自身にも弱い部分があった」西口文也新監督が指摘する再浮上のポイントとは?
西武の西口文也新監督(52)が28日までに取材に応じ最下位からの巻き返しを期す来シーズンへ向けて0勝11敗とまさかの未勝利に終わった右腕、高橋光成(27)の復活に太鼓判を押した。現役時代の自身の背番号「13」を引き継いでいる高橋へ指揮官は「光成自身にも弱い部分があった」と苦言を呈した上で「普通に投げてくれさえすれば何の不安もない」と復活のポイントを自然体とした。 【表】2004年現役ドラフト…第2の大竹、細川、水谷は?
この男の復活なくして、看板に掲げる守りの野球は機能しない。 3年間務めた二軍監督をへて、来シーズンから初めて一軍を率いる西口新監督が、未曾有の不振に陥った高橋の復活にエールを送った。 今シーズンの高橋は春季キャンプ中に右肩の張りを訴えて離脱。4月中旬の復帰後も白星に縁がないまま、最終的には0勝11敗と、1960年の大津守(近鉄)以来、64年ぶりとなるリーグワーストタイ記録の開幕11連敗を喫した。 MLB移籍も視野に入れて、球速と奪三振数のアップを目指していた高橋は、体重を10kg増の最大115kgとした昨オフの増量がマイナスに出たとみられている。 来シーズンへ向けた取材に応じた西口監督は、高橋に対して「頑張ってくれ……」と言及した直後に苦笑しながら言葉を改めて次のように語った。 「いや、もう普通に投げてくれれば、ある程度は抑えられるので。今シーズンはちょっとした甘さが出て勝てなかっただけなので、ポイント、ポイントでしっかり投げてさえくれれば、来シーズンは十分に勝てると思っています」 勝ち負けがつかなかった4試合を含めて、登板はすべて先発で15試合。8連敗を喫した6月23日のオリックス戦の翌日に、再調整のために一軍選手登録を抹消。8月中旬に復帰するも、5回を被安打3、無失点に封じながら左脇腹を痛め、0-0の状況で緊急降板した9月10日の日本ハム戦が今シーズン最後の登板となった。 防御率は3.87。2023シーズンの2.21から数字は落ちたが、0勝に終わった背景には、援護に恵まれなかったという打線の問題がある。西武が3年ぶりの最下位に終わった最大の原因は、12球団ワーストのチーム打率.212と350得点、リーグ最少の60本塁打にあえいだ貧打にある。さらに高橋が先発登板した試合の平均援護点は、極点に低い「1.2」だった。4月21日の楽天戦は7回を1失点に封じるも負け投手となった。 だが、西口監督は、「全部が全部、打線が打ってくれなくて負けた、というわけじゃないので」との持論を展開させた。 それは2015年までの21年間で通算182勝をあげた、現役時代の自分自身と同じように、エースと呼ばれる男だけが背負う宿命を説くものだった。 「もちろん(高橋)光成自身が打たれてとか、ここを抑えていればという場面で点を取られるとか、後ろに任せて追いつかれるとか、逆転される試合もあったので、そういうところでもしっかりと締めていってくれれば。勝てなかったなかには、自分で取りこぼしている試合もあるわけだから、普通に投げてくれさえすれば、ある程度の勝ち星は見込める。なので、いまのところは別に何の不安もないですね」 10月の監督就任会見でも、西口氏は「光成だけでいくつの借金が……ねえ」と苦笑しながら、西武復活へのキーマンの一人に高橋をあげている。 「勝てなかったのは光成自身にも弱い部分があったからだと思うので、そこは乗り越えてもらって、来シーズンは何も言わなくても、もうわかっていると思います」
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