いつかオーダーしたいhumの「シグネットリング」。美しいジュエリーを生み出す秘密とは?
「スタッフの今日のコーデ」の私服姿にファンの多いエディター・松井陽子さん。記事の中でも松井さんのスタイリングにもよく登場する、「もはや体の一部のよう」という最愛のファッションアイテムの魅力をお届けする連載企画です。 【画像】松井さん憧れの「ハム」のジュエリーを一挙紹介! ジュエリーブランド「hum(ハム)」。神宮前のアトリエで行われている彫金ワークショップに参加した松井さん。初めてのリング作りを体験した後、アトリエに並ぶジュエリーをゆっくりと見せてもらい、職人さんからじかにお話を聞く機会に恵まれました。 左はhum代表の貞清智宏さん。ワークショップではダイヤモンドをセッティングしてくださいました。右は若手職人、高野友裕さん。humの新たなる試みとなったリファインメタルコレクションの創作にも関わっています。
いつかオーダーしたい私だけのシグネットリング
そもそも今回のワークショップに参加させていただいたのも、このシグネットリングのことでプレスの方にお話をさせていただいたのがきっかけでした。 パラパラと雑誌のページをめくっていたときに、思わず手を止めたのがhumのシグネットリングでした。 ふわっと心惹かれたのは、50歳を過ぎて、自分を象徴するものを身に付けたくなったという思いから。もう少し若い頃は、逆に自分を型にはめることができなかったので、自分のシンボルを決めることなんて想像できませんでしたが、気持ちも変わってくるものです。 でも一番の理由は、humのシグネットリングのデザインに単純に惹かれたから。年齢を重ねてすっかりタフになった素肌に、パワフルなこのリングは相性が良いに違いありません。 シグネットリングというのは、その歴史はとても古く、最古のリングとも呼ばれていて、古代より印鑑のような役割を果たしていたのだとか。時を経て、イギリス国王がすべての公式文書にシグネットリングでの署名を定めた時代もあったそうです。そして、その後時代の流れとともに、身につけるジュエリーとなり、実用から変身を遂げることに。 紋章やイニシャルがデザインされているのは、自分を表すサインでもあったため。重厚でトラディッショナルな佇まいは、その歴史の深さにも繋がっているのです。 そしてそのシングネットリングを、芸術の領域まで引き上げているのがhum。本来的には男性的なリングですが、見事な細工と高いデザイン性が生み出すその強い美しさにすっかり魅了されてしまったのです。 願いはダイヤモンドをずらりと連ねたデザイン! 今回のワークショップで、美しいデザインを作り上げる技術と工程を垣間見ることができ、これまでの憧れに、さらに畏敬の念が重ねられたことは間違いありません。 これだけのダイヤモンドをセッティングするなんて……。気の遠くなるような、呼吸を止めないと叶わないようなミクロの世界での作業です。その集結がリングとなるのかと思うと、身につけられる喜びも確実に深まりそうですよね。