もうすぐ見頃のピーク! 塩原温泉で湯に浸かり、紅葉の箒川で紅に染まるニジマスを狙う休日【栃木県】
■温泉気分でフィッシング!? 紅に染まるニジマス
ここ数日で急に気温が下がり、取材日は晴れているものの強風が吹きつけ、非常に寒く感じました。寒さに慣れていないこともあり、フライを結ぶ指先も震えます。箒川の両岸には、斜面から滝のように流れ込む流れがいくつかあります。湯気が上がっているので温泉が流入しているのでしょう。その流入箇所の水度を測ってみると、なんと20℃以上ありました! ちなみに取材日の箒川本流の水温は11℃ほどです。 もちろん、そのままの温度では冷水性のトラウトには熱すぎるので、温泉が薄まり水温が程よくなっているあたり、ニジマスが定位しやすい条件を加味すると、都合のいいポイントが見つかるようになりました。注意しなければいけないのは、温泉が流入している付近は温かくて快適すぎること。つい動きたくなくなってしまいます……。 肝心の釣果の方は今ひとつ振るわず、次々と流下する落ち葉がハリに触れるたびに“アタリ”かと思ってドキドキしてしまいます。何度か確実な魚信もありましたが、なかなかフッキングにはいたりません。同行のルアーマンが次々と釣り上げるなか、ポイントを移動しながらようやく筆者にも一匹釣れました。サイズこそ40cm台でしたが、元気なファイトにハラハラしながらネットに導くことができました。 ほんのりと紅色に染まった頬に、秋の彩りを連想します。これから本格化する紅葉のシーズン、温泉と合わせて楽しめる旅情豊かな釣り場です。 杉村 航(すぎむら わたる) 山岳フォトグラファー。 1974年生まれ。兵庫県育ちの長野県在住。 沢に薮山、山スキー、道なき道をいく山旅が好き。 ライフワークはトラウトフィッシング。美しいヤマメや イワナを求めて、全国の渓流に足しげく通う日々。 小谷村山案内人組合所属、北アルプス北部遭対協。 全日本釣り団体協議会公認・フィッシングインストラクター
杉村 航