芸人ユニットが紅白アーティストに…90年代バラエティ番組が生んだ「色あせない名曲」たち
人気バラエティ番組が数多く誕生した1990年代。特にテレビが元気だったと言われるこの時代は、コントやトークにとどまらず、多様な内容の番組が放送されていたのが印象的だ。 ■【動画】『おかげでした!』エンディング曲にもなっていた野猿の名曲「Be cool!」■ そしてときには、バラエティ番組内の企画によって、ユニットや楽曲が作られることもあった。そして、その中からは、後世に受け継がれるような超名曲も生まれた。 今回はバラエティ番組がきっかけで誕生し、『NHK紅白歌合戦』にまで出場を果たした伝説的名曲を振り返りたい。 まずは、1995年の『紅白歌合戦』出場を果たした「H Jungle with t」による『WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント~』。ダウンタウンの浜田雅功さんと、音楽プロデューサーの小室哲哉さんによるコラボレーションが実現した楽曲だ。 この曲が生まれたきっかけは、ダウンタウンがMCを務める音楽バラエティ番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』(フジテレビ系)のトークの中でのこと。曲が作られる前年、同じく小室プロデュースで『恋しさと せつなさと 心強さと』が大ヒットした篠原涼子さんとともに小室さんが番組にゲスト出演した際、浜田さんが小室さんに「僕にも曲プロデュースしてください」とオファー。そこからこの曲と2人のユニットが生まれることとなった。 そして『WOW WAR TONIGHT』はダブルミリオンという大ヒットを記録し、『紅白』に出場。『紅白』では、ダウンタウンの音楽ユニット「GEISHA GIRLS」の格好をした松本人志さんがサプライズ乱入し、浜田さんにも同じ扮装をさせるべく、カツラと着物を着せようとするという一幕があった。そもそも、「GEISHA GIRLS」も『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)でのトーク中に、松本さんが坂本龍一さんにその場のボケで言った発言が誕生のきっかけとなっている。 また後年には、同じく『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』にて、SMAPの『世界に一つだけの花』を手掛けた槇原敬之さんとのトークをきっかけに、「浜田雅功と槇原敬之」が生まれ、松本人志さん作詞の楽曲『チキンライス』がリリースされた。 コラボしたのは大物アーティストばかりと、ダウンタウンは音楽活動も超一流だった、といえるかもしれない。