【雅子さま】国民文化祭の装いに表れるお人柄とそのポイントとは? 過去のファッションをプレイバック!|STORY
今上天皇が、第一回から毎年出席されている「国民文化祭」。47都道府県、全国から様々な団体が集結し、演劇、吹奏楽、美術作品などを発表する文化の祭典であり、天皇皇后両陛下の地方を訪問する式典・四大行幸啓の1つとなっています。元々、三大行幸啓(全国植樹祭、国民体育大会、全国豊かな海づくり大会)だったものに、令和になって国民文化祭が加わったという過程があるほど、今上天皇が大切にされている式典で、地方の人々と触れ合える貴重な機会となっています。 【写真あり】雅子さまのエレガントな国民文化祭コーデ 秋も深まり、全国の学校で文化祭が開催されるこのシーズン。雅子さまの国民文化祭ご訪問時の装いについて、放送作家・皇室ライターのつげのり子さんにお話を伺いました。
開会式では、開催地にゆかりのある「色」や「柄」がポイント
2023年10月、金沢で行われた第38回国民文化祭、第23回全国障害者芸術・文化祭の開会式にて。金沢は、国産金箔生産の99%を占める生産地。天皇陛下はゴールドのネクタイを、雅子さまは天皇陛下のネクタイの色にリンクするようなゴールドに近いイエローのスーツの装いを。雅子さまは、くるみボタン、パールのイヤリング、パールのネックレスと白いボール状のフォルムのあしらいで統一されていますが、実は天皇陛下のネクタイもドット柄です。(C)JMPA 「『国民文化祭』は天皇皇后両陛下が特別な思い入れをお持ちの行事。雅子さまは体調を崩されてから参加されていない時期もありましたが、天皇陛下は第一回から毎年参加されています。開催地は、その年によって変わるのですが、国民と寄り添われているというメッセージ性を感じさせる、開催地にゆかりのある色や柄のお召し物を選ばれているのが印象的です」(つげさん、以下同)
開会式後のご鑑賞は「動きやすさ」も加えて、さらに国民に寄り添われたファッション
2023年10月、第38回国民文化祭、第23回全国障害者芸術・文化祭のための石川県行幸啓にて。石川県立図書館では高校生とプロの声優の朗読劇練習風景、石川県立音楽堂では障害者の作品展を鑑賞された両陛下。動きやすいパンツスーツでご出席された雅子さま。ピンクベージュのテーラードのジャケットにパンツといったマニッシュなスーツに、中にお召しになったボウタイブラウスで柔らかさをプラスされていました。作品展ではカラフルな展示が多く、作品の邪魔をしない、会場の雰囲気になじむシックなお色を選ばれたのかもしれません。(C)JMPA 「国民に心から寄り添いたい、多くの国民と触れ合いたい、と常に思われている天皇皇后両陛下。そのお気持ちは、ご公務での装いにも表れています。開会式後の文化祭のご鑑賞は、動きやすいパンツスーツや、両陛下と接する人々が気後れしないややカジュアルなスタイリングを選ばれることも。全国の国民と接点をもつことができる貴重な機会を、両陛下が大切にされていることを痛感します」
教えてくれたのは…
■放送作家・皇室ライター つげ のり子さん テレビ東京系『皇室の窓』の放送作家。2001年の愛子さまご誕生以来、皇室番組の構成を担当し、皇室研究をライフワークとしている。ワイドショーから政治経済番組、ラジオまで様々な番組の構成を手掛け、現在は西武文理大学非常勤講師も務める。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)『素顔の雅子さま』『素顔の美智子さま』(ともに河出書房新社)などがある。 取材/味澤彩子