<春に挑む・’23センバツ海星>選手紹介/3 /長崎
◇粘りの打撃と俊足武器 平尾幸志郎左翼手=2年 勝負強い打撃と、50メートルを6・2秒で駆ける俊足が武器。2022年夏の甲子園では、3試合全てに左翼手として先発出場した。しかし、新チーム発足後の秋の県大会では、甲子園経験者としての「責任」を意識しすぎて、5試合で1安打に終わった。 海星で主将を務めた父吉隆さん(47)と練習に励み、九州地区大会では準決勝の沖縄尚学戦で六回に2点適時打を放つなど復調。「センバツでは積極的な走塁と打率5割以上を目指す」と意気込む。 田川一心主将(2年)は小学1年の時に同じ長崎市のチームで野球を始めた幼なじみ。「良き理解者であり、ライバル」と話す。 ◇肩の強さと打撃に自信 岩永大吾中堅手=2年 小学1年でソフトボールを始めたが、学業が振るわず3年生の時にやめさせられた。それでも大好きな野球を友だちと毎日していると、4年生の時に母晋子(あきこ)さん(44)が地元の野球チームに入れてくれた。 肩の強さに自信があり、打撃はスイングスピードとインパクトの強さが持ち味。2022年秋の県大会準決勝の鎮西学院戦では二塁打を含む3安打、1打点を記録し、勝利に貢献した。 センバツ出場が決まった時、一番応援してくれている晋子さんは「このチャンスを楽しんで」とメッセージをくれた。「センバツでもチームの勝ちにつながる長打を打ちたい」 ◇反骨心で磨いた守備 角野夢才志(むさし)右翼手=2年 野球好きの父憲一さん(48)に勧められ、小学3年で野球を始めた。始めはミスを叱られるのが嫌だったが、憲一さんの励ましでガッツが養われ、今では野球が大好きになった。 2021年夏に右すねを疲労骨折して全体練習から約1年離脱。復帰後もベンチ入りできなかった。得意の打撃練習に打ち込んでいた時、「角野は打撃しかとりえがない」との声が周囲から聞こえてきて、反骨心に火がついた。「守備でも見返してやる」と地道に練習を重ね、センバツでの「背番号9」を勝ち取った。 加藤慶二監督は「真面目で努力家。チームで一番練習量が多い」と評価する。 〔長崎版〕