【精神科医が教える】おとなしい人は損をする? 職場で得する1つの行動
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります! ● 自分の意見を主張するほうがお得 今日は「自分の意見を主張するほうがお得」という話をしたいと思います。 日本では自分の意見をあまり主張しない、自己アピールしないことを美徳とするような面があります。 一方、欧米では「私はこう思う」と積極的に自分の意見を主張することが、日本に比べてふつうになっている印象があります。意見の違う他人同士が話し合うことへのハードルが、日本に比べて低いように思うのです。 ● 「同調圧力」と「横並び体質」 日本では場の空気を読み、周りと同じような行動を求める同調圧力が強い面も感じられます。それだけに、自分の意見を積極的に主張することに、少なからずの抵抗感を抱かざるを得ないのかもしれません。 学校の授業で先生が生徒に向けて、「意見のある人は手を挙げてください」と促しても、なかなか手を挙げる人がいなかった光景を思い出しませんか? 「どう思う?」と聞かれても、「みんなと同じでいい」「それでいい」と答える人が多い。よくも悪くもそうした横並び体質が浸透しているのかもしれません。 ● 自分の意見を主張する練習 心の中でモヤモヤと思っていることがあっても、横並び体質でなかなか意見を主張できず、そのために自分らしく行動できない。だからこそ、誰かの意見に流されるのではなく、「自分軸」で自分の意見を持つことが大切なのです。 そこであえて提案したいのが、自分の意見を主張する練習をしてみるということです。そもそも自分の意見を主張することは、実はとてもお得だと思うんです。最初は少し勇気がいるかもしれませんが、それは最初だけです。 意見を言い続けていると、周囲の人も「この人はいつも自分の意見をしっかり言う人だ」というキャラを認識してくれるようになるでしょう。 そうすると、意見が自然と聞かれやすくなり、自分の言葉が周りに届く確率も高まります。結果的に、自分の意見が通る場面も増えていくんですね。 ● 目の前の世界が少しずつ変わっていく 全員が意見を主張し合う場面が少ないからこそ、自分の意見が目立ちやすく、価値を持つのです。 さらに、自分の意見を日頃から口にすることで、周りから「あなたはどう思う?」と意見を求められる機会が増えるかもしれません。そういった信頼関係が生まれるのも、自分の意見を主張することで得られる大きなメリットだと思います。 ですから、ぜひ自分の意見を主張する機会を意識的に増やしてみてください。最初は些細なことでも構いません。「私はこう思う」というひと言を発するだけで、目の前の世界が少しずつ変わっていくと思います。 ※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。
精神科医 Tomy