日本人選手のパリオリンピックへの切符の行方は。日本人最高位は中村輪夢の8位「オリンピック予選シリーズ ブダペスト大会」BMXフリースタイル・パーク種目
パリオリンピック最終予選大会「オリンピック予選シリーズ(略称:OQS) 」の2戦目となるブダペスト大会がハンガリー・ブダペストにて2023年6月20日(木)~23日(日)にわたり開催され、競技3日目となる22日(土)にBMXフリースタイル・パーク種目の決勝が行われた。男子はフランスのアントニー・ジャンジャン、女子はアメリカのハンナ・ロバーツが優勝。なお日本人最高位は男子の中村輪夢選手の8位となった。 約2年間続いたオリンピック予選大会もいよいよ最後となった今大会。このOQSでは前回の上海大会と、今回のブダペスト大会の結果を合計したポイントランキングを元にトップ6の選手個人(ただし国別最大2枠まで)に割り当てられる形となる。 それ以外の代表枠については、2022年のUCIアーバンサイクリング世界選手権で男女各2枠、2023年のUCI自転車世界選手権で男女各3枠、そしてオリンピック開催国であるフランスが男女各1枠という形で各大会の成績に応じて全大陸に行き渡るように国に割り当てられ、男女ともに計12枠がパリオリンピック出場選手に与えられるという仕組みだ。 ただ実質上、過去の成績に関係なく全ての選手にパリオリンピック代表権獲得のチャンスがあるのはこのOQSの2大会だけなので、パリオリンピックへの切符が与えられるこの狭き6枠に残るべく、上海大会同様に壮絶な戦いが繰り広げられた。 本記事では入賞者3名のライディングと日本人選手たちのパフォーマンスに関してクローズアップする。
女子カテゴリーは東京オリンピック銀メダリストのハンナ・ロバーツが優勝。日本の内藤は大技に挑戦するもメイクできず19位で予選敗退。
女子カテゴリーには各国から選ばれた20人が参加し、決勝は予選を勝ち抜いた12人で行われた。日本からは全日本チャンピオンの内藤寧々が出場し、東京オリンピック銀メダリストのハンナ・ロバーツ (アメリカ合衆国)や同大会金メダリストのシャーロット・ワージントン (イギリス)、加えて日本の最大のライバルで強豪国である中国人選手など世界トップ選手たちが凌ぎを削る戦いを見せた。 そんな並いる強豪選手を抑えて優勝し、パリオリンピックに向けて弾みを付けたのはハンナ・ロバーツ。ラン1本目では「360・タックノーハンダー」を皮切りに、難易度の上がるスパインでの「テールウィップ」 や「フレア」など様々なバラエティのトリックをメイクし93.48ptをマークし暫定1位に。 その後も最終出走者の彼女のスコアを上回る選手はいなかったためウイニングランとして迎えた2本目では、スタイルのある「360」でランを始め、コース上を流しながらライディングし途中でランを終えるとチームのところへ駆け寄りパリオリンピック代表権獲得を喜びあった。
【関連記事】
- 日本人最高位は中村輪夢の9位。次回最終戦に望みを懸ける「オリンピック予選シリーズ 上海大会」BMXフリースタイル・パーク種目
- 世界最高峰の舞台で最年少の快挙。小澤美晴が初ワールドカップで準優勝「FISE Montpellier 2024」BMXフリースタイル・パーク種目
- 5年ぶりの世界大会は波乱の展開。そんな戦いを制したのは。「UCI BMX FREESTYLE WORLD CUP ENOSHIMA JAPAN」
- 白熱の戦い!「CHIMERA GAMES BMX STREET BATTLE」イベントレポート
- 中村輪夢が前人未踏の大会5連覇、内藤寧々は2度目のタイトルを獲得「第7回全日本BMXフリースタイル選手権」フリースタイル・パーク種目