親が亡くなり実家の片づけを業者に依頼することを考えています。ですが片づけの請求金額が「200万円」だったと友人から聞きました。実家の片づけにお金をかけないために、どのような方法がありますか?
実家の不動産をどうするか? 問題には、いくつもの山があります。その中で“時間がかかるナンバーワン”かもしれない、「お片づけ」について考えます。
誰もが直面、エンドレスな片づけ
「実家の不動産をどうするのか?」の道のりは、大きく3つに分かれます。 (1) 相続人の誰かが住む (2) 賃貸物件として貸し出す (3) 売却する どれを選んでも、家の片づけは必要です。 実は筆者自身も実家の片づけ問題に悩まされています。「10日間ほど実家に帰って片づけをしてきた」と話す筆者に対して、友人いわく「実家のお片づけはエンドレス!」、彼女も悩まされている1人とのことです。千葉のご実家から東京の自宅まで、自家用車でアレコレ運んでいるそうです。「このペースではエンドレス!」とため息が出るのも仕方ありません。 そもそも親世代は持ち家率も高く、その家に長く暮らしています。子育てを行い、老後も数々の思い出とともに過ごしてきた家です。「いつか使えるかも」「高額だったので捨てるのは忍びない」と、使わなくなったモノも大事にしまい込んでいます。かつての子ども部屋が物置きになっているケースが多いのです。 親亡き後、なるべく思い出に浸ることを封印して片づけに臨みます。問題は不用品の処分をどうするのか、です。片づけてゴミ袋に分別をしても「いつ捨てるの?」と、ここで作業が止まってしまいます。 古紙類は第4金曜日・傘や小型家電は第3水曜日などと、捨てられる日は決められています。離れていると“その日”に行くことは難しく、分別した袋の山が増えるばかりです。
専門業者に依頼する前に
自力で片づけることに限界があることは承知していますし、最後は専門業者に依頼することも視野に入れています。プロの手際の良さは格別です。 Aさんはもともと旧家に住んでいたのですが、一昨年マンションに引っ越しました。その時に依頼した片づけ業者さんが良心的だったというので、筆者もいずれは紹介してもらおうと思っていました。 業者選びをする上で利用者からの口コミはありがたく、大きな安心材料です。気になる料金は、荷物がたくさんあったであろうAさん宅で30万円弱だったと聞きました。この金額を1つの基準として心積もりしていたのですが、その後思わぬ話を聞くことになります。 Bさんは家族4人でマンションに暮らしていましたが、子どもたちはそれぞれ独立し、2年前に夫が亡くなり、現在はひとり暮らしをしています。4人で暮らしていたのでスペースは十分あります。 しだいに片づけがおっくうになり、不用品を捨てることなく暮らしているうちに、気がつけば自宅がゴミ屋敷化! 「独りでは手に負えない」となったので、Aさんお勧めの業者さんに作業を依頼したところ、見事に整備されたそうです。しかし、なんと料金が200万円かかったと聞きました。 Aさん、Bさんともに自宅の片づけです。この大きな違いを聞くにつけ、“ある程度の片づけは自分でするほうが良さそう”と考えるに至りました。