102歳で亡くなった世界最高齢のスタイル・アイコン、アイリス・アプフェルの生涯
アプフェルの訃報に際してヒルフィガーは「妻のディー(Dee Ocleppo Hilfiger)と私は、ここ数年パームビーチとニューヨークの両方でアイリスと会い、一緒に幸せな時間を過ごした。彼女は絶対的なインスピレーションであり、非の打ちどころのないスタイルだけでなく、ファッションにまつわるあらゆるものに対する貪欲さと審美眼を持ち合わせ、その素晴らしい存在感とオーラでどこにいても注目の的でした。彼女が長年にわたって率いてきたテキサス大学の学生を指導するプログラムに参加できたことも光栄でした。あまりにも寂しく、ファッション界全体にとって大きな損失です」とコメントしている。
またダナ・キャラン(Donna Karan)は、「アイリスは、誰よりもファッションに情熱を持っていた人物。頭のてっぺんからつま先まで、鮮やかな色、存在感のあるジュエリー、目をひくディテールで最高の装いをしていましたし、私は彼女の影響で色を使ってみようと思えました。知り合えたことにとても感謝していますし、共に思い出を作れたことに感動しています」と語る。
全米では博物館や美術館で展覧会
ブルース・ウェーバーらと交流
マサチューセッツ州セーラムにあるピーボディ・エセックス博物館は19年、アイリス&カール・アプフェル棟を公開した。同博物館はその10年前、アプフェルのファッション・コーディネート90点、1,000点の持ち物、さらに彼女の亡き夫がかつて着用していた衣装全点などを展示した「稀代の人、そしてファッションアイコン:わきまえない女アイリス・アプフェル(Rare Bird and Fashion Icon: The Irreverent Iris Apfel)」を開催した。その折衷的なラインナップは、ある者にはデザインのインスピレーションを与え、またある者には旅への放浪欲をかき立てた。後者のアナ・スイ(Anna Sui)は、かつてシリアへの旅に出るため、アプフェルの展覧会に登場した19世紀のパーツが揺れるハーレム・ジュエリーを探したという。