【ニューヨーク時事】26日午前のニューヨーク外国為替市場では、米早期利下げ観測が後退する中、日米金利差を意識した円売り・ドル買い基調が強まり、円相場は一時1ドル＝160円40銭近辺まで下落した。1986年12月以来、約37年半ぶりの安値水準。午前9時10分現在は160円20～30銭と、前日午後5時（159円61～71銭）比59銭の円安・ドル高。 　前日は米連邦準備制度理事会（FRB）のボウマン理事、クック理事がそれぞれ講演し、早期利下げに否定的な姿勢を示した。これを受けて米長期金利が上昇する中、低金利の円を売って高金利のドルを買う動きが活発化。日本の通貨当局の「防衛ライン」とれる160円を超えたことで円売り圧力が強まり、ニューヨーク市場は160円30銭台で取引を開始した後も、下値を探る展開が続いている。 　財務省の神田真人財務官が最近の急速な円安の進行について「深刻な懸念を有している」と発言したと伝わり、円はいったん160円近辺まで戻したが反応は限定的だった。 　ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ＝1．0670～0680ドル（前日午後5時は1．0709～0719ドル）、対円では同171円10～20銭（同170円98銭～171円08銭）と、12銭の円安・ユーロ高。