【マンネリキャンプ脱却のヒント】74歳YouTuberに聞く「遊びと共に変化するキャンプスタイル」とは
■オートキャンプからバイクキャンプへ。グループキャンプからソロキャンプへ
高校時代は部活が忙しくて思うように遊びに出かけることができず、本格的にキャンプを始めたのは社会人になってからです。 はじめは四駆に乗っている仲間たちと行くグループキャンプでした。その頃はキャンプ自体が目的で、テントを設営したらみんなで料理を作って食べたりするような、いわゆるオートキャンプを楽しんでいましたね。 その後、自分自身のアウトドアでの遊び方の変化に合わせて、キャンプのスタイルも変わっていきました。大きく変わったのは、ハンターカブでバイクツーリングに行くようになってからです。 ネット上で仲良くなった、同じバイクに乗っている人たちとキャンプに行くことになったのですが、それまでオートキャンプで使っていた道具はバイクに積むには大きすぎるものばかり。どうにか積み込んで行ったのですが、みんなはすごくコンパクトな道具を持っていて衝撃を受けました。それをきっかけに、ソロスタイルのキャンプを覚えて、キャンプ道具がどんどんシンプルに、ミニマムになっていきました。 最近では、YouTubeなどを通して知り合った人と、どこかで合流することが多くなりました。グループで行動するけど、テントや食事は各自でというソロスタイルがとても合理的で気に入っています。自分の世話は自分で焼く。それがすごく楽です。 夫婦で出かける時は二人で一つのテントを使って、食事も一緒にしていました。でも、周りの人が自由にやっているのを見て楽しそうだったのか、妻が「私もソロでやってみたい」と言い出して、最近は夫婦なのにソロ。いつも別居です。
■キャンプが目的から手段に
最初のうちはキャンプをすること自体が目的でしたが、遊び方が変わるとともに、今ではキャンプは目的から手段に変わりました。家から車でフィールドまで行って、ベースキャンプを作って、そこを拠点にバイクでツーリングをしたり、自転車に乗ったり、釣りをしたりする。だから、快適に車中泊できるように車を改造した今は、テントで寝ることは少なくなりました。 今は、キャンプをするなら車ではできないことをしたい時です。たとえば、薪ストーブを使う時とか、焚き火をする時とか。 ちなみに、バイクでのキャンプを経て、登山もするようになったことで、最近の私のキャンプギアはさらにUL化(ウルトラライト)しています。 朝晩が涼しくなってくると、火が恋しくなって、またキャンプをしたくなりますね。 winpy-jijii(ウィンピージジイ) 1950年(昭和25年)生まれ。同じくアウトドア好きの奥さんとの思い出を残すため、定年退職後にYouTubeをスタート。現在はチャンネル登録者26万人(2024年1月時点)の人気チャンネルに。キャンプ歴50年の経験に基づくノウハウだけでなく、常に新しい遊びにチャレンジする姿勢が支持を集めている。著書に『いくつになっても遊び続ける』(KADOKAWA刊)など。 https://www.youtube.com/@winpyjijii @jijii_70 後藤武久(ごとうたけひさ) フリーランスフォトグラファー。出版社の撮影部に8年間所属しアウトドアやバイク、料理撮影などあらゆる撮影を経験したのちに独立。現在は、主にアウトドア関連のメディアで活動中。ANSP(日本スポーツ写真協会)会員。 https://tgoto.myportfolio.com @studio_yumejiro
winpy-jijii,後藤武久