ゴラン高原の緩衝地帯へのイスラエル軍展開を周辺各国が非難 アメリカは容認の姿勢
シリアのアサド政権の崩壊にあわせてイスラエルが係争地であるゴラン高原の緩衝地帯に軍を展開させたことに、周辺のアラブ諸国から非難が相次いでいます。 イスラエルはアサド政権の崩壊にあわせて、シリアとの間にある係争地「ゴラン高原」の非武装緩衝地帯に軍を展開させました。「国境の安全を確保するための一時的な措置」としていますが、エジプト政府は「権力の空白を利用して国際法に違反する既成事実を作ろうとしている」と非難し、サウジアラビアやヨルダンもイスラエルの動きを批判しています。 一方、アメリカ政府は… 米国務省 ミラー報道官 「シリア軍がイスラエルとの緩衝地帯周辺を放棄した。空白にテロ組織が入りこめば、イスラエルを脅かす可能性がある」 国務省の報道官はこのように話すとともに、「一時的な措置だと表明している」として、イスラエル側の動きを容認する姿勢を示しました。 ゴラン高原は1967年の第三次中東戦争でイスラエルが占領した後、1974年に結ばれた兵力引き離し協定に基づき、緩衝地帯が設けられ、国連軍が停戦を監視してきました。 イスラエルは1981年にゴラン高原の併合を宣言し、国際社会はこれを認めてきませんでしたが、アメリカはトランプ前大統領が歴代政権の方針に反してイスラエルの主権を認めていました。
TBSテレビ