感謝状を受け取った青柳さん（右）＝７日、秦野市消防本部

　郊外に住む「買い物難民」の高齢者の異変に気付き、救急搬送につなげたとして、秦野市消防本部は、平塚市在住で移動販売車事業主の青柳勇人さん（４６）に感謝状を贈った。青柳さんは「地域の高齢者は自分の親の世代。地域高齢者支援センターや民生委員との連携がこういう形になった。本当に助かってよかった」と胸をなで下ろしていた。 　同消防本部によると、青柳さんは７月２６日、秦野市蓑毛地区で移動販売をしていた際、常連客の８０代女性が来なかったことを不審に思い、同センターの担当者に連絡。近くに住む民生委員が女性宅を訪れると、窓越しに倒れている姿を見つけて１１９番通報した。 　青柳さんは移動販売車の個人事業主として同地区を２０２２年から担当し、毎週金曜に食料品や日用品などを届けている。女性とは１年ほど前から身の上話などをするようになった。救急搬送には至らなかったものの、女性は約半年前にも倒れ、青柳さんが同センターに連絡していた。その時から同センターとは「独り暮らしの女性。通報が間違いだったら笑い話で済む。大げさなくらいフォローしよう」と連携を深めていたという。