ガスコンロとポリ袋さえあれば・・・災害時の”ポリ袋ごはん” 同じ方法でトマトパスタやプルコギ丼も
料理研究家 江副貴子さん「出会った方々から東日本大震災の話をたくさん聞くことがあったんですよ。帰宅難民になったとか、エレベーターに閉じ込められたとか。東京の人は、我がごとのように東日本大震災を捉えているなっていうことを感じて、私も防災の勉強がしたくなって福岡に帰ってきました」 しかし、災害時の食事について教えてくれる場所は見つかりませんでした。 それなら自分が伝える側になるしかないと独学で研究を始め、おととし、友人たちと「志免町防災Eat(イート)プロジェクト」を立ち上げました。 ■防災食のコツは、常温で保存できる乾物と缶詰 料理研究家 江副貴子さん「防災食を選ぶコツはですね、冷蔵庫に入れなくて済むものっていうのを考えると、乾物と缶詰ということになりますので、そういったものをですね、日頃からこれ使えそうとか、考えていくとどんどん広がっていくと思います」 江副さんは誰もが真似できて食材の応用が利く料理を心がけています。 洗い物を減らすためハサミを使い、切った食材と調味料をポリ袋に入れてお湯で加熱するだけ。 ■トマトパスタもポリ袋で 30分足らずで缶詰プルコギ丼とキノコたっぷりのトマトパスタが完成しました。 プロジェクトのメンバーで試食します。 メンバー「結構時間経ってたけどアルデンテ」 メンバー「ストレスから免疫が落ちてしまうこともあるけど、キノコが免疫力を上げてくれる。感染症が流行ってしまうと、みんなが同じところに居られなくなるから。このメニューはいいですよね」 ■温かい食事と”選べる”楽しみが心をほぐす ただ、被災した経験のない江副さんは不安も抱えていました。 「自分の提案する防災食が本当に避難生活で役に立つのか」 その問いかけを胸に出身大学を訪れました。 この日会ったのは薬膳・食育ボランティア部の学生たち。 2月末から、およそ1か月間、能登半島の被災地で炊き出しのボランティアに参加していました。 被災地での食環境がどのようなものだったのか、耳を傾けます。