ガスコンロとポリ袋さえあれば・・・災害時の”ポリ袋ごはん” 同じ方法でトマトパスタやプルコギ丼も
RKB毎日放送
電気やガスなどのライフラインが止まった時にもおいしい食事を手軽につくれないか、防災食に特化したレシピを生み出す料理研究家がいます。使うのは、1枚のポリ袋。空腹を満たし、心もほぐすヒントが詰まっています。 【レシピを詳しく】”ポリ袋ごはん” ”ポリ袋トマトパスタ” ライフラインが止まった時のおいしい防災料理 ■「普通のごはんよりおいしい!」 料理研究家 江副貴子さん「『ポリ袋ご飯』をこのステージ上で作ってみたいと思います」 6月、福岡県志免町で開かれた防災に関する講演会。 登壇した料理研究家の江副貴子さん(59)が町内会の役員およそ140人を前に伝えたのは、炊飯器を使わずにポリ袋を使って米を炊く方法です。 料理研究家 江副貴子さん「お茶碗に大体半分くらいお米を入れるんですよ。その上に水を入れた分くらいが大体1.2倍になります。ですからそれごとビニール袋にざっと入れてもらえば、一膳分のご飯ができます。」 沸騰したお湯に入れて約20分加熱すれば完成。利点は、手軽さだけではないといいます。 料理研究家 江副貴子さん「これはご飯を作るだけでなく、おかずも温めることができます。それから節水ができます。調理後、ビニール袋を開けるだけで食器具がいらないという、いいことづくしのポリ袋ご飯です」 ■断水と停電が数か月続いた被災地 江副さんは、災害時にライフラインが止まっても簡単に作ることができ、なおかつ栄養バランスの取れた料理の作り方を研究しています。 元日の能登半島地震では発生直後に最大でおよそ4万戸が停電。 また、断水は石川県内で最大でおよそ11万戸にのぼり、山間部を除いて解消するまでに5か月がかかりました。 料理研究家 江副貴子さん「被災者の実際の声ですが、冷えて固いものばかり、野菜を食べていないので1週間以上便秘をしているということはあるのですが、皆さん我慢されるそうです。声があげられないんですよね」 江副さん考案の『ポリ袋ご飯』は参加者に好評でした。 試食した参加者「普通のごはんよりおいしい」 ■人生を変えた出会い 江副さんは管理栄養士として学校給食の現場で32年間働いていました。 しかし、もっと調理について学びたいと思うようになり54歳の時に上京、調理の専門学校に入学しました。 そこでの出会いが、江副さんの人生を変えました。