硬派なバイオリニスト、石田泰尚率いる石田組が悲願の武道館公演 優美な音色に約8300人のファン歓喜
硬派な風貌から〝クラシック界の風雲児〟との異名を取るバイオリニスト、石田泰尚(51)率いる弦楽アンサンブル、石田組が10日、東京・北の丸公園の日本武道館で結成10周年記念ツアー公演を行った。 4月14日の兵庫公演を皮切りに12月22日の福岡公演まで全国約30公演を巡るツアーの一環で、石田にとっては悲願の聖地での公演。約8300人のファンが詰めかける中、「今日は本当に武道館へようこそ」と感慨深げにあいさつ。「とにかく最後までちゃんとやりますから」と茶化し、会場は爆笑に包まれた。 ステージでは4月のアルバム「石田組 結成10周年記念 2024・春」の1曲目に収録された布袋寅泰(62)の楽曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」から始まり、フランスの作曲家、モーリス・ラヴェルの名曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」など正統派クラシック曲から、クイーンやレッド・ツェッペリンといった洋楽ロックナンバーまでジャンルレスな楽曲を次々と演奏。本編ラストの英ロックバンド、ディープ・パープルの代表曲「紫の炎」ではタイトルにちなみ、特殊効果で火柱が上がるなど弦楽コンサートとは思えない熱狂に会場が包まれた。 石田は演奏とともにトークも〝舌好調〟。団員紹介ではプロフィルとともに「長女が俺のファン!」「家族がだいたい俺のファン!」などとおなじみの調子で紹介して盛り上げた。 アンコールでロックバンド、ゴダイゴのボーカル、タケカワユキヒデ(72)のヒット曲「The Galaxy Express 999」を演奏すると、スマートフォンのライトをサプライズで聴衆が掲げて、武道館が星空の海に。人気グループ、いきものがかりの代表曲「ありがとう」も10年間の思いを込めて披露し、最後の英ロックバンド、オアシスの名曲「ホワットエヴァー」へ。演奏途中でファンが手拍子で加わるなど会場と一体となり、大きな盛り上がりを見せる中、大団円を迎えた。