矢崎総業が新エネ車関連製品の開発・製造で中国に合弁設立へ。現地車エンジニアリング企業と
自動車用ワイヤハーネス世界大手の矢崎総業(本社・東京都港区、社長・矢崎陸氏)は中国の独立系自動車エンジニアリング企業と合弁会社を設立すると発表した。電動車や水素電池車など新エネルギー車産業で用いる高電圧システムの技術開発・関連製品製造を行う。成長する中国などの新エネ車関連市場を捕捉することが狙い。10月に北京市に設立予定の合弁会社に矢崎総業子会社の矢崎(中国)投資が4割、阿爾特汽車技術が6割を出資。製造については2026年度以降に開始する。 中国は世界最大の自動車市場で新エネ車産業が急成長。矢崎総業ではEV関連を中心に商機を見込む。その中で激変する市場環境に合わせた研究開発迅速化や事業多角化などを重視。阿爾特汽車技術との合弁を通じ中国市場などでのさらなる成長を目指す。 合弁会社の北京阿爾特矢崎新能源科技は資本金が5千万元(約10億円)。車への充電・車内の配電に関するユニット製品などの高電圧システムの技術開発や関連製品の製造を行う。人員体制は約20人でスタートし事業拡大に合わせ増員を随時検討する。製造場所については現段階で詳細は未定。 合弁相手の阿爾特汽車技術は車両・車両プラットフォーム全工程の研究開発や、新エネルギーインテリジェントプラットフォームの開発などを展開。取引先や完成車開発実績が豊富となっている。矢崎総業は現地市場を深く知り経営ノウハウがある阿爾特汽車技術に成長のけん引役を期待している。