ミス続出の全日本フィギュア男子に「残念」「必要な経験」 強化部長が代表選考で本音「難しかった」
日本スケート連盟が発表
日本スケート連盟は22日、来年3月に行われるフィギュアスケート世界選手権(米ボストン)の代表選手を発表した。最終選考会を兼ね、この日まで行われた全日本選手権(大阪・東和薬品RACTABドーム)で優勝した男子の鍵山優真、女子の坂本花織らが選ばれた。竹内洋輔強化部長が発表後に会見。男子の選考について「非常に難しかった」と様々な意見が出たことを明かした。 【画像】フィギュアの表彰式で「おお~っ!」 現れた女性に会場がどよめいた実際の場面 世界選手権の代表枠は男女3つずつ。全日本選手権で優勝すれば権利を獲得し、2枠目は(1)全日本選手権の2位、3位、(2)グランプリ(GP)ファイナル出場上位2名、(3)シーズンベスト(SB)上位3名のいずれかを満たす者から総合的に判断。3枠目はワールドスタンディング、シーズンワールドランキングなども加味して決めることになっていた。 男子は全日本初優勝で内定していた鍵山が1枠目。選考基準である2位のジュニア16歳・中田璃士は年齢制限で出場資格がなく、残り2枠が混戦模様だったが、グランプリ(GP)ファイナル3位の佐藤駿とともに、全日本3位の壷井達也が滑り込んだ。補欠は三浦佳生、友野一希、山本草太となった。 2枠目の佐藤は国際競技力の観点から選出。3枠目の壷井は全日本選手権に加えて、11月のグランプリ(GP)シリーズ・NHK杯で3位となったことも評価。竹内強化部長は「素晴らしい演技が安定的にできるということで選んだ」と説明した。 男子の選考は難航したと明かした。全日本では有力選手がことごとく苦戦。ミスが続出し、ショートプログラム(SP)、フリーともに揃えた選手は数えるほどしかいなかった。 「全日本チャンピオンであったりメダリストになれる可能性があるなどといったところで、物凄いプレッシャーがかかっていたのではないかと思います。その経験がなければもっと大変な舞台のオリンピックでは難しい。内容としては残念なところがあったと思いますが、我々としては必要な経験だったと思っている」 今回の世界選手権は2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の出場枠を決める重要な大会。竹内強化部長は「持てる力を発揮しきれなかったという選手の方が多かった。選考については難しかった」と本音を繰り返した。
THE ANSWER編集部