パリ五輪の日本勢快進撃が追い風 フェンシング 神戸での"全世代網羅型"大会は想定超える参加者数に
パリ五輪で、日本は海外開催では最多のメダル数を獲得しました。なかでも、出場した団体種目すべてでメダルを獲得するなど、旋風を起こした競技の1つが、フェンシングです。 【写真】競技人口増加中! フェンシングに興じる子どもたち 代表選手の活躍もあり、昨今、フェンシングの競技熱が広がりをみせており、兵庫県でも、子どもだけでなく大人から始める競技者も増加傾向に。そして、ことし9月には、神戸市垂水区で、県内で唯一という“全世代網羅型”フェンシング大会が行われます。いったい、どのような大会でしょうか。詳しい話を大会主催者に聞きました。 神戸市垂水区の垂水体育館で9月14日~15日に開催される「第3回 WEST KOBE SUMMER CUP」は、子どもから大人まで年齢別に幅広く部門を設けられ、何歳でも参加することができる地域のフェンシング大会。実際に出場する選手の年齢は、5歳から60代までと様々です。 「“全世代網羅型”のフェンシング大会は県内で唯一です」というのは、同大会を主催する西神戸フェンシングクラブ代表の近藤辰也さん。「多くの人の参加を予想していましたが、パリ五輪の日本勢活躍のおかげで、予想以上の参加となります」と、メダルラッシュにわいたパリ五輪フェンシング日本代表の功績による反響の大きさに驚きの様子。 近藤さんは高校の部活動でフェンシングを始め、インターハイに出場。大学でもフェンシング部に在籍し、卒業後も競技を継続。国体や全日本選手権に出場した実力者です。ただし、社会人になると気軽に練習できる場所がなかったそうで、部の卒業生に呼びかけ、2015年にクラブを立ち上げました。今では神戸市の須磨区や垂水区の体育館を活動の拠点としています。 「フェンシングはどうしても競技人口が少なく、県内で開催される大会も限られていて、試合ができるならと他府県にいくこともよくあります。大人はまだしも競技をする子どもたちにはかわいそうだなと思っていました」と近藤さん。 そこで同クラブでは2021年から小学生以下の子ども向けの大会を毎年開催。未来ある子どもたちに実践の場を提供してきました。 大会を重ねるにつれ評判を呼び、参加する子どもたちが徐々に増加。その数に比例するように増えてきたのが、フェンシングに興味を持つ大人たちでした。 「大会に子どもを連れてきた親が、その子どもの夢中にプレーする姿を見て『自分もやってみたい』という話をよく聞くようになってきました。実際に私たちのクラブに所属しフェンシングを始めた人もいます」(近藤さん) それなら大人になってから始めた人でも気軽に参加できるようにと、このたび、“全世代型網羅型”の大会を実施を決定。幅広い年齢層なのはもちろん、中国・四国地方からと遠方からの参戦に加え、世代別の日本代表経験者なども含めて、初心者から熟練者まで、130人以上の参加が決まっています。 「フェンシングは年齢関係なく誰でもできるスポーツです。今回の大会を通じて多くの交流が生まれて、よりフェンシングの魅力が伝われば」と近藤さんは話します。 子どもから大人までそれぞれが全力を尽くす初めての大会。いったい誰の手に金メダルが渡るのでしょうか。 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 神戸のロックンロールバンド「ワタナベフラワー」(クマガイタツロウ、ムサ、イクロー)がパーソナリティーを務めるラジオ番組『Clip』水曜日(#すいくり)内では、ゲスト出演した近藤さんとともにトークを展開。 フェンシングに関して、クマガイは「僕らにとっては身近ではないんですよ。周りで習っている人はいなかった」と話し、イクローも「テレビでしか見たことないです。空手や剣道は(教室の)張り紙を見ますけど、フェンシング道場は見たことがない」とコメント。 ただ、スタジオで近藤さん持参の実際に使用されているフェンシングの剣と面(マスク)を見ると、ワタナベフラワーの3人は興味津々。実際に面をつけたクマガイは「結構重いやん! 相手しか見えない! ちょっと視界が狭まる」と説明。面の部分を剣で突かれると「うわ! 怖い! これは恐怖心にも勝たないとダメですね」と、競技の奥深さも実感していました。 それでも、近藤さんいわく「誰でもできる」というフェンシングの魅力に、ワタナベフラワーもひきこまれたよう。”全世代網羅型”大会の盛り上がりに期待を寄せていました。 ※ラジオ関西『Clip』2024年8月21日放送回「トコトン兵庫!」より
ラジオ関西