通用する?しない? MLBで観たかった現役スター(2)"試練"を何度も乗り越えたエース
近年のプロ野球では、毎シーズンのように新たな日本人選手がメジャーリーグへ挑戦している。今季は山本由伸、今永昇太、上沢直之が新たに海を渡り、野球の本場・アメリカで勝負に挑む。一方で、 MLBには挑戦せず、日本球界で偉大な記録を築く選手もいる。ここでは、メジャー挑戦の可能性が低くなった球界屈指の現役選手たちを紹介する。
大野雄大(中日ドラゴンズ)
京都外大西高、佛教大を経て2010年ドラフト1位で中日に入団。2020年に沢村栄治賞を受賞した球界屈指のサウスポーだ。 プロ3年目の2013年に2桁勝利を挙げ、そこから3年連続で安定して2桁勝利(10勝、10勝、11勝)を挙げるなど、先発の柱として成長し、その地位を確かなものにした。2016年には自身初の開幕投手に抜擢され、ここまで計4度の大役をつとめている。 2019年には、9月14日の阪神タイガース戦(ナゴヤドーム)で、史上81人目のノーヒットノーランの快挙を成し遂げるなど、自身初となる最優秀防御率の投手タイトルも獲得した。 そして2020年、序盤は勝ち星に恵まれなかったものの、7月31日の東京ヤクルトスワローズ戦で挙げた9回完投勝利から9月1日の広島東洋カープ戦まで、球団タイ記録の5試合連続完投勝利をマーク。45イニング連続無失点も記録した。同年は11勝6敗、10完投、6完封、防御率1.82と圧巻の成績で沢村賞に輝いた。 国際大会では、「第1回WBSCプレミア12(2015年)」「第2回WBSCプレミア12(2019年)」「東京五輪(2021年)」でも日本代表として選出され、世界一も経験した。 23年はけがの影響でわずか1試合登板に終わったが、24年はシーズン初先発で復活の白星を記録。日本を代表する左腕がメジャーに挑戦していたらどんな成績を残していたのか、想像したくなる選手の一人だ。
ベースボールチャンネル編集部