ルメールを背に美浦Ｗで併せたレーベンスティール（右）

◇２３日　「第１７０回天皇賞・秋」（Ｇ１・２７日・東京・芝２０００メートル）追い切り 　仕上がりも、実績も階段を１つずつ上っていく。春最終戦のＧ３エプソムＣ、秋初戦にＧ２オールカマーと連勝して初めて国内Ｇ１に臨むレーベンスティールだ。この日も１週前に続いてルメールが美浦に駆けつけて追い切りに乗った。 　約５馬身先行するベジャール（５歳オープン）を４コーナー手前で内からとらえ、直線は馬なりのまま併走状態。最後のひと伸びで半馬身前に出た。最後まで引っ張りきりの手応えで時計も抑えたかと思いきや、６Ｆ７７秒５は同コース１番時計。すごい脚力だ。 　ルメールの手応えも悪かろうはずもなし。「先週より手応えが良かったね。１週前は後ろで我慢させて反応が少し鈍かったけれど、きょうはカーブで内に出してすぐにハミを取ったよ。すぐに加速してくれた。スイッチオンになったね」。１週前には右に越していた舌も口の中にしっかり収まっていて、操作性の不安も残さなかった。中間に試行錯誤していたハミも、オールカマーと同じものに戻す公算が大きい。 　田中博師もやれることはやり切ったという自信がみなぎる。「少し予定より速くなったが、オーバーワークにはならなかったと思う。ジョッキーに先週の物足りなさを感じつつ乗ってもらって、反応できるだけのところに持ってこられたかと思う。今度は相手も違うので、同じ仕上げでは勝負にならない。馬も応えてくれている」。古馬の頂点をうかがう大一番に胸を張って送り出せそうだ。