スパイスの基礎知識と、夏におすすめの8つのスパイスの効果や特徴。
●ブラックペッパー
刺激的な〝スパイスの王様“。 ◎特徴 熟す前の実を摘み、香味成分が多い外皮を除かずに乾燥させたもの。爽やかな香りと辛みの刺激には発汗、新陳代謝を促して血流をよくする作用も。 ◎使い方 ピリリと刺激的な香りと味で世界中で親しまれるスパイスの王様。ホール~粉末タイプまで、料理のジャンルを問わず、辛みや風味付けなど幅広く使える。「意外なところではバニラアイスや輪切りにしたバナナにはちみつと一緒に振ったり。大人味に引き締めてくれます」
●クミン
和食のいいアクセントにも。 ◎特徴 スパイスとして使用するのはクミンの種子。エキゾチックな強い香りと辛みと苦み。食欲が湧かないときも胃腸の働きを整えて消化を助けるほか、整腸作用も。 ◎使い方 カレーに使われる主要スパイスで、臭み消し、香り付けなど、料理にエスニックな風味を加えたいときに。「オクラなどの野菜と一緒に炒めても。意外に和食とも合い、きんぴらごぼうを作るときに種子のまま、料理酒で抽出したものを加えると新鮮なアクセントに」
●コリアンダー
爽やかでエスニックな香り。 ◎特徴 コリアンダー(別名パクチー、香菜)の完熟した種子を乾燥させたもの。甘く爽やかな香り。消化不良の改善、腸内のガスを出しやすくする作用も。 ◎使い方 エスニック料理に多用される。「特に肉料理との相性が抜群。粗挽きタイプは、肉の下味として振ると風味がアップ。粉末はスパイスカレーで使用するのが定番。酢やお酒とも相性がよく、酢漬けを作るときにホールを潰して調味液に加えたり、カクテルに加えても香りが立ちます」
●カルダモン
甘く香る〝スパイスの女王“。 ◎特徴 さやの中にある種子に強い香りがあり、ホールタイプは切り込みを入れたり、種を取り出して使う。古くから健胃作用、口臭予防効果も知られている。 ◎使い方 爽快感のある甘くスパイシーな香りで、スパイスの女王と呼ばれる。カレー粉の主原料のほか、肉や魚の香り付けにも。「甘い香りはフルーツ、特に柑橘のオレンジ風味と合います。オレンジジュースに混ぜてホタテなど魚介のドレッシング、煮詰めて魚のソースにするのもおすすめ」