カープ戦で集めたペットボトルを再利用、食品トレー製造会社「ファンと持続可能な社会を」
広島県福山市の食品トレー製造大手「エフピコ」が、広島東洋カープの本拠地・マツダスタジアム(広島市南区)のホーム戦で集めたペットボトルから透明容器を作り、県内のスーパーなどで使う取り組みを続けている。同社は「カープファンと一緒に持続可能な社会を実現したい」としている。
同社は、全国のスーパーマーケットなどと連携し、空きボトルのリサイクルに力を入れている。カープファンが詰めかけるマツダスタジアムでは、1シーズンで約20トンもの空きボトルが出ることから、同社が今季、球団側に連携を申し入れた。
スタジアムでは、観客のペットボトルの持ち込みが禁止されており、ゲート前で紙コップに移し替えて大量の空きボトルが出るほか、スタジアム内の飲食店でも同様に発生。それらを回収し、食品などを入れる透明容器に再生する。
今季は、カープが終盤まで首位争いに絡んだことや記録的な猛暑で、夏場に飲料の需要が大きく増え、例年よりもやや多い空きボトルを回収したという。一方、空きボトル用のゴミ箱に別のゴミが混入するなどリサイクルの妨げになるケースもあり、分別の徹底が課題となっている。
同社は来季以降も取り組みを継続したい考えで、今後、球団側と協議する。