ビモータKB998初ライドのバッサーニとロウズが1-2。カワサキがトップ3独占/SBKテスト2日目
10月23日、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の第12戦スペインラウンドが開催されたヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトにて、2025年シーズンに向けたヘレステストが実施された。2日目はビモータKB998を初ライドしたアクセル・バッサーニ(Bimota by Kawasaki Racing Team)がトップタイムをマークした。 【写真】ギャレット・ガーロフ(Kawasaki Puccetti Racing)/2024SBKヘレステスト2日目 WorldSBKの最終戦となった第12戦スペインラウンドから2日が経ち、22日から同地ヘレスにてテストが開始された。2024年シリーズチャンピオンのトプラク・ラズガットリオグル(ROKiT BMW Motorrad WorldSBK Team)は祝勝会に参加していた影響で王者不在でのテストとなったが、1日目は21台と多くのマシンが走行。 2日目は15台と減少し、初日にトップタイムをマークしたニッコロ・ブレガ(Aruba.it Racing - Ducati)やマーカス・ライターベルガーとシルバン・ギュントーリ(Rokit BMW Motorrad WSBK)は走行を行っていなかった。ただ、この日のみの参加となったライダーたちの姿もあった。。 今回のテストで一際注目を集めているBimota by Kawasaki Racing Teamは、2日目にフル参戦ライダーが合流。テスト1日目にもピット内ではバッサーニとアレックス・ロウズの姿はあったものの走行を行っておらず、Kawasaki Racing Teamのテストライダーを務めるフロリアン・マリノだけがマシンを走らせていた。 初日はシェイクダウンに専念していたようで、マリノはトップから3.218秒差の1分41秒360の13番手にとどまっていた。そんななか、公の場ではビモータKB998で初走行となったバッサーニが、1分38秒478でトップタイムをマークした。このタイムは、第12戦スペインラウンドでのスーパーポールで比較すると、トップ5圏内に匹敵する。続いてアレックス・ロウズも、バッサーニに次ぐ0.201秒差の1分38秒679の2番手につけ、ワン・ツーを独占。 このふたりは終盤の数周でタイム出しをしていたようで、最終的にこの日は2台のみが1分38秒台に入れることに。そんな2台に次いで3番手には、1分39秒229をマークしたギャレット・ガーロフ(Kawasaki Puccetti Racing)が入っている。セッション中盤頃までトップを維持していたガーロフは、終盤にはロングランに取り組んでいたのか、最多となる90周をこなしている。2日目はカワサキがトップ3を占める結果で、まだテスト段階ではあるものの、走り出しは好印象を与えるものとなった。 4番手には、後半戦で好調ぶりを発揮し出したチャビ・ビエルゲ(Team HRC WSBK)が続き、初日同様に好調ぶりを維持。この日は、イケル・レクオーナおよび長島哲太が不参加となり、ビエルゲがひとりで2台のマシンをテストしていた。初日の自己ベストから0.212秒縮めることに成功し、1分39秒438をマークしてこのテストを終えた。 ホンダ勢としては、タラン・マッケンジー(Petronas MIE Racing Honda)が77周をこなして1分39秒841の7番手に入った。2日間連続参加のトミー・ブライドウェル(Honda Racing UK)は2台のマシンを用意していたようだが、2日目は1台のみで走行。自己ベストは1分41秒155となり、11番手で終えている。 トップ5には、初日に転倒がありながらも3番手につけていたアルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing - Ducati)が名を連ねている。この日もリザルト上では2台のマシンをテストしていたようで、自己ベストは1分39秒749となった。2日目はブレガが不参加となったいたが、ひとりでメニューを遂行していた。 ドゥカティとしてはライアン・ヴィッカース(Motocorsa Racing)も参加しており、こちらも2台のマシンをライド。トップから1.549秒差の1分40秒027の9番手に食い込んだ。また、来シーズンからWSSPに舞台を移すフィリップ・エッテル(Aruba WSS)も2日連続で参加し、引き続きテストに取り組んでいた様子。 初お披露目となったBimota by Kawasaki Racing Teamが、2日目は速さを見せて来シーズンに向けて幸先の良いスタートを切った。さらにKawasaki Puccetti Racingもそれに続き、トップ3を独占。また、終盤戦から少しずつ復調を見せてきているホンダ勢も見ると、2025年シーズンのWorldSBKは日本勢の活躍が期待できるかもしれない。 また、日本メーカーのみならず、今回のテストを皮切りに、各メーカーがシーズンオフ中にシェイクダウンおよび開発をさらに進めていくことになる。タイトルを獲得したBMW、王座奪還を狙うドゥカティにカワサキ、ホンダ、ヤマハがどこまで食い込むことができるだろうか。新たな刺客が生まれるかもしれない2025年シーズンの幕開けが今から待ちどしい。 [オートスポーツweb 2024年10月24日]