広島カープ駐米スカウトが明かす「NPBの助っ人外国人」に“当たり”が減った深刻事情
元広島監督の野村謙二郎氏(58)のYouTube「ノムケンCHANNEL」に広島の駐米スカウトを務めるエリック・シュールストロム氏(57)、スコット・マクレーン氏(52)、ブラッド・エルドレッド氏(44)が出演。元広島助っ人でもある3人が、日本で活躍する外国人が減った深刻な事情を明かした。 【写真】広島時代のマクレーン氏 2003年からスカウトをしているシュールストロム氏は「毎年難しくなる」と明かした。 エルドレッド氏は「メジャーリーグの枠が増えたことが大きい」と指摘した。 2020年にメジャーの出場選手登録枠が「24」→「26」に増えた。単純に「30球団×2人」で60人がメジャーにキープされたことになる。 26、27人目くらいにいたメジャーと3Aを行ったり来たりする選手は「4Aプレーヤー」と呼ばれ、タフィ・ローズ、ペタジーニ、カブレラ、バレンティン、エルドレッド、マクレーンらがこの層に当たるという。 そして、その層が今は日本に来ない。 エルドレッド氏は「今メジャーの最低年俸が上がって来て登録枠に入れば多くの収入が得られるので満足している」と指摘。マクレーン氏は「メジャー登録期間の長さで年金など引退後の福利厚生が大きくなるのでそれを手放してまで日本に来ない」と説明した。 さらに選手数そのものが減っているという。 シュールストロム氏は「MLBと選手会の労使協定が変更されてドラフト指名が20巡目くらいに減った。かつては50巡目以上あった」と明かした。 さらにマイナーリーグのチームが20%削減され、全米でおよそ45チームがなくなった。当然、選手層も薄くなったという。 結果的に日本の球団の選択肢が減り、獲得する選手は当たりにくくなった。