「メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジー」発売 4輪個別にモーターを搭載した電気自動車のGクラス
メルセデス・ベンツ日本は2024年10月23日、「メルセデス・ベンツGクラス」のモデルラインナップに「G580 with EQテクノロジー」を追加設定し、注文受け付けを開始した。 【写真】G-TURNのスイッチはここにある! G580 with EQテクノロジーをもっと詳しく見る メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジーはGクラスとしては初めての電気自動車(BEV)である。伝統のデザインや高いオフロード性能はそのままに、BEVならではのドライブコンセプトによって既存の内燃機関モデルとは異なる新しいオフロード体験を提供するという。まずは導入記念特別仕様車「エディション1」のみが販売される。 最大の特徴は4輪それぞれを独立した個別のモーターで駆動するドライブトレインだ。各モーターそれぞれは最高出力147PS/最大トルク291N・mを発生し、専用に強化されたラダーフレームの前後アクスルに2つずつ搭載。システムトータルでは587PS/1164N・mを生み出す。駆動用リチウムイオンバッテリーの総容量は116kWhで、全216個のセルを12のモジュールに分割し、最大4mm厚のスチール製ラダーフレームに組み込んで搭載。フロア下はカーボンを中心とした複合素材製のボディーパネル(厚さ26mm)でガードされている。WLTCモード計測の一充電走行距離は530kmで、最大出力150kWまでの急速充電と6kWまでの普通充電に対応。生産拠点のあるオーストリア・グラーツのシェークルマウンテンにはワンチャージで14回上り下りできたという。 各モーターにはそれぞれ2段の変速機が内蔵されており、ローレンジモード時には減速比を2:1にすることでトルクをアップ。4輪それぞれのトルクを個別にコントロールできるがゆえの高い走破性に加えて、トルクベクタリングを使った仮想デフロック機能も搭載。未舗装路で左右のいずれかにその場で転回できる「G-TURN」や同じく未舗装路で後輪軸を中心にタイトなコーナリングができる「G-STEERING」なども使える(いずれも公道では使用禁止)。吸排気系がないBEVならではの最大渡河水深850mmなど、高いオフロード性能を確保している。 エクステリアデザインは既存のGクラスと変わらないが、リアのスペアタイヤカバーに代えて収納ボックスを搭載。G580には「AMGラインパッケージ」が標準装備で、エディション1専用にブラックペイントの20インチアルミホイールやブルーアクセント入りのサイドスリップライン、ブルーのブレーキキャリパーなどを装備する。 内燃機関モデルでは3つのデフロックスイッチが備わるインストゥルメントパネル中央には、ローレンジとG-TURN、G-STEERINGのスイッチをレイアウト。G580にはナッパレザーダッシュボードやナッパレザーシート、MICROCUTルーフライナーなどが標準装備で、随所のブルーステッチやブルーアクセント入りのカーボンインテリアトリムなどがエディション1専用アイテムだ。 G580 with EQテクノロジーエディション1の価格は2625万円。納車は2024年11月からスタートする予定だ。 (webCG)
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