「立命館大学がすごい」その理由とは? 最上位の大学として位置づけられる要因
外部交流
元大学幹部の方が、「立命館が伸びる要因は他とつながり、連携して新たなものを生み出すところ」と言う。 「産学官連携、国際交流、父母・校友とのつながり、さらには大学と事業会社との連携など、大学の自前主義的なところを超えて、外の力をうまく巻き込んできた。そこに職員が果たした役割が大きい。その意味でも多くの職員が外に出て、いろいろな空気を吸って、学内に持ち込んでくれることを強く願います」。 組織とは人が作ったもので、人工的なものだ。常に市場とは差が生まれる。だから、組織が市場ニーズに合うように人工的なものと市場とのギャップを埋める努力が常に必要である。それには元幹部の方の指摘のとおり、組織外との接触を増やして市場の息吹を内部に還流するのが有効だ。 立命館は外部との交流に人一倍、力を入れている。多方面で行われているが、一例を挙げれば、中央官庁への出向がある。内閣府、文部科学省、経済産業省などへ精鋭職員が出向し、中央官庁で揉まれ、視野を広げ仕事術を身につける。 東京での出向者の会が毎月のように開かれ、相互の連携、切磋琢磨をしている。実は私も参加しているが、いつも皆さんのキラキラした目が印象的だ。毎日新しい刺激を受けているのがわかる。そして2年後、大学に戻り、獲得したものをフィードバックする。その循環が回っている。
西山昭彦(立命館大学客員教授)