SparQlew、3rdミニアルバム「Dear」の制作について語る。
Kiramuneレーベル所属のSparQlewが、3rdミニアルバム「Dear」を12月4日に発売した。 【写真を見る】冬を意識した衣装のSparQlew 今回は、上村祐翔、保住有哉、堀江 瞬、吉永拓斗にインタビューを敢行し、「Dear」のコンセプト、制作秘話、収録曲への思い、また初のファンミーティングでやりたいことなどを語ってもらった。 ―――「Dear」というタイトルはどのように決まっていったのですか?また、タイトルに込めた思いを教えてください 堀江「ふと出てきたんです。まず誰かが『親愛なるあなたへ』ってワードを出して。上村君かな?」 上村「僕たちをより身近に感じていただける雰囲気のアルバムだとみんなで話していて。それで『親愛なる』とか『Dear』とか」 保住「じゃあ『Dear』いいじゃん!って」 上村「いつもは曲名が英語のことが多いんですけど、今回の曲では『今日も世界の片隅で』とか『コースター』とか日本語が入っているからタイトルも日本語でも良いかもねという話もしていたんですが...ハマり具合として簡潔に『Dear』がいいのかなって」 ――タイトルは曲が揃った段階で決まったのですか? 保住「ほぼほぼ曲が全部できたタイミングです」 上村「それこそジャケット写真を撮りながら決めたよね」 保住「撮影の雰囲気感も含め、近い距離感というかオフの僕たちみたいな結構ラフな感じで撮りたかったんです」 堀江「結果、そのタイトルとジャケットの雰囲気が見事にマッチした形になりました」 ――ジャケットのコンセプトやこだわったところや、実際の仕上がりを見ての感想をお願いします 保住「初めてジャケットでみんなが目線を外している写真を使ったりとか、日常を切り取っている、4人の空間を切り取った雰囲気にしたくて。キメキメっていうよりは、日常にフォーカスを当てて撮影していきたいよねっていうのを4人で話してのジャケットですね。撮影中は、普段の感じでただ喋ってました」 上村「まさにそれを切り取ってほしかったもんね」 保住「いつ撮ってるかわかんなかった」 上村「撮影時はすごく暑くて...『Dear』は冬発売なので重ね着してるんですけど、もう酷暑。でもそれを感じさせないくらい冬の日常の1ページになりました」 保住「暖炉を囲んでいるみたいな」 上村「そんな雰囲気もちゃんと出ているので良かったなと思いました」 堀江「秋の装いで衣装もちょっと色味が違うけども統一感はあるみたいな感じでおしゃれなんです」 ――暖色で、秋冬感があって良いですね 吉永「衣装の雰囲気がいつもとちょっと違うんですよ。いつもジャケットはそのままライブ出るぞみたいな衣装って感じがするんですけど、今回は私服に近い」 保住「私服っぽいね」 吉永「それがまたいいんだろうなって思って。装いとしても自然な感じを切り取ったことによりラフな印象が良いんじゃないかなって思います」 上村「確かにこれめっちゃみんな私服っぽいね。普段の私服に近い」 堀江「本当に衣装感がだいぶ抑えられているよね」 ――幅広い楽曲が揃っていますが、メンバーからアイデアや意見を出したりしましたか? 堀江「僕たちから明確に提示したことはあんまりないんです。挙げてもジャンルだけとかだったり」 上村「その順繰りに曲を録ってというか『Bang!!!!』を結構前に録ったよね。その前が『You're My Valentine』で、そこがバレンタインというコンセプトがしっかりしていて、あとは『ハジマリノソラ -5th Anniversary-』もあったので、ちょっと差別化したいのもありました。可愛い部分を見せたから、おしゃれで格好良い方も作っておこうかみたいなのはなんとなく話してて」 保住「あとは冬リリースだったのでちょっと季節っぽいものを入れたいよねって」 上村「そういうところが上手くミックスされれば良いなって言うことで『Bang!!!!』でスタートしてって感じだったよね」 保住「今自分たちのライブで披露する楽曲のレパートリーになさそうなものをパズルみたいに埋めていったって感じですね」 堀江「冬の曲も何年も前から欲しい欲しいって言ってて」 保住「いつも夏リリースが多かったからね」 ――リード曲の「コースター」は、佐伯youthKさんの書き下ろし楽曲ですが、打ち合わせでどんなことを話されたのかを教えて下さい 上村「自分の中でイメージした曲を作っていただけました」 吉永「疾走感があってR&Bチックな音楽的に見ても格好良い曲はすごくやりたかったので大満足しました」 上村「まず最初に、レコーディングの前にお会いしてお話したんですけど」 堀江「そういうアプローチは初めてでした」 上村「佐伯さんとちゃんとお話するのはほとんどはじめましてという感じだったんですけど」 堀江「そこで佐伯さんからの提案でメッセージグループが作られて。佐伯さんから『日々思っていることとか自分がふと思いついたこととかを僕に送って!』と提案されて」 上村「アルバム曲はその段階で『Bang!!!!』と『Vision』の二曲ができてたかな。だからまだやりようがいろいろあるというか、アルバムを作るにあたってどんな曲にしようかというのはまだ明確に決まっていなかったので、佐伯さんご自身もいろんな曲を作られてますし、この4人のバランス的にどんな曲に挑戦しても良さそうだなと色々話していて」 堀江「まだどんなジャンルでいくか決まっていなかったんだよね」 上村「そうそう、それで楽曲制作を進めていくにあたってそれぞれが佐伯さんに自分の普段考えていることを送って、それを結集していいとこ取りしていただいたのが『コースター』になってるんだろうな。だからそれぞれが何を送ったかまだ知らないんです」 吉永「ぶっちゃけ、『コースター』の歌詞で自分の採用されたなってところあります?」 上村「うん、あるよ!ある?」 吉永「ないかも...(笑)。佐伯さんに自分の思っていることを単語にまとめて送ったんですよ。そしたら『お~吉永くんありがとうめっちゃいいね!これはこれで別で一曲できそう!』って(笑)。だから僕は使われていない気がする...。誰の何を切り取ったのかっていうのはちょっといつかお話聞いてみたいですね」 堀江「僕はとても言えない...送った内容を意訳してこう反映されたのかなっていう感じはあります。メッセージグループを作ったけど、みんなそこには送らずに、直接送ってたよね」 上村「保住は結構入ってた?」 保住「俺入ってると思う!箇条書きじゃなくて日記のような文章で送った」 上村「僕はすごい図解して送ったんですよ。言葉にしてって言われてるのに(笑)。言葉にもしたけど図を書きましたね。ざっくり言うと"四角よりも丸"みたいなことを送りました」 堀江「ちょっとそれ抜け駆けじゃないですか?!」 上村「いやいや...(笑)。直線より曲線の方が、みんなを巻き込んでいった方が良くない?という内容を送ったら「360°」という歌詞があったから、意外と採用されているんじゃないかなと!」 ――みんなのメッセージをまとめて「コースター」のイメージだったんですね 上村「まさにっていう感じですよね」 保住「誰の何を採用したのか聞いてみたいです」 上村「サビの裏の音楽に色んな楽器を使ってぐねぐねしている感じの印象があって、コースターの迷いながら進んでいる感があってすごくいいなと思いました」 ―――完成した曲や歌詞を聴いた時はいかがでしたか? 吉永「完成した歌詞を見た時にすごく自分も共感できるなって強く感じました。やっぱり良いな...他の3人はこういうことを考えてるんだって。それはパフォーマンスでちゃんと表現できたらいいなと思いました」 保住「ばっちりでしたね。この『コースター』みたいに上下に緩急があるような、ドキドキした人生を歩みたいなって僕も日頃から思っているのですごく共感して気持ちよく歌えました。曲調が今まで僕らの楽曲になかった方向性で、アーティスティックな楽曲なので挑戦できたのはすごく大きいです。僕達がこれからどういう楽曲で挑戦していくのかという一つの指針になったんじゃないかなと思います」 上村「何回聴いても印象がまた変わるというか、すごい立体的な印象があって。さっき保住が言っていた上下や横にも広がってスケールが大きいような気がするけれど、悩みとか葛藤みたいなものって誰しも持ってるようなことだから、奥行きがあるけどちゃんと心の中にもあるような...。でも葛藤があって難しいよねということだけでなく、楽曲の爽快感がどこかへ連れて行ってくれるような、本当にコースターに乗ってるような感覚で、すごく良いなと思いました」 堀江「僕たちの思いを踏襲しつつ、ところどころ言葉遊びとか韻を踏んでいるところも面白い部分なんです。結果その我々の思いを寄せ集めた歌詞にしていただいているのですごく良い意味での精神の未熟さみたいな、大人になりすぎてないような部分が隠さずに描かれているなと思いました。同じ世代の人に聞いてもらったときにも、まだまだまだ俺も私もこういうことで悩んで良いんだ、完璧でありすぎる必要はないんだなって思ってもらえるような、ある種の応援歌みたいな印象も受けました」 ――レコーディングでこだわったことはありますか? 保住「みんな全曲フルコーラス歌っているんですが、僕はめちゃくちゃスムーズに終わりました。僕レコーディング順がトップだったんですけど、難しい曲なんですがすっと入ってきたというか、気持ちよく歌わせていただきました」 堀江「僕がこだわった部分は、歌割です。歌自体よりその後の歌詞の歌割りを練って考えさせてもらいました。完成盤はサビも割と2人で歌うユニゾンの部分があるんですけど、最初の歌割りは細かく歌い継いでいくものになっていたので、『グルーヴ感というか疾走感はユニゾンが良いんじゃないか?』とか『ここの一行ユニゾンだったらどうですかね?』など提案をしました。僕普段そういうことを言わないんですけど、珍しく」 上村「僕もまんべんなく楽しくやらせていただきました。採用していただいた1サビのラストの『いっそ そう 一生バカでいたいなんて 止まれないコースター』は一番が終わるところの区切りになるんですけど、この曲ってパキパキ歌うというよりもグネグネしているというか、迷いながらも動いていっている感じとか波のある感じが出せたらいいなと思っていて。それをやって上手くハマったのがよかったなと思いました」 吉永「レコーディング順は僕が一番最後だったので、恐らく音楽ディレクターさんの中で各々の良いフレーズみたいなのがある程度ピックアップされていたと思うので、"今のこの部分を大事にされて録ってるかも..."みたいなことを感じながら歌いました。でも、やっぱり曲がすごい良かったので僕もまだそんなに気負わずに楽しく歌えたなって思いましたね」 ――Blu-rayに収録される「コースター」のMUSIC CLIPとメイキングについて、撮影時のエピソードや見どころを教えてください 上村「僕の印象ですが、意外と爽やかな雰囲気になったなと思ったんですよね。笑顔があるわけじゃないけどちょっと柔らかい雰囲気もあったりする感じ。カメラワークとかも回ったりする感じで曲に合っているなと思いつつ、ちょっと屈折した感じというか悩みを抱えた神妙な雰囲気になかと思いきや、そんなこともなかったり」 保住「都会チックだったね」 堀江「近未来な感じもありました」 吉永「あとは撮影時、暑かったですね。僕の一番最初の撮影が一人ずつ台車に乗って腰に付けたカメラをセルフィ―みたいに支えながら撮るシーンだったんですけど、リップと手ぶりもやって大変で。あとこのシーンはどこでどこで使うんだろう!?って(笑)」 上村「サビの部分は、僕たちが台に乗ってそのまわりをカメラマンさんがグルグル回って撮影したんですけど、その建物の高さがすごく高かったよね。あの吹き抜けというかあの感じはやっぱりここでしか出せない曲に合っているシーンになったよね」 ――12月7日(土)に飛行船シアターにてSparQlew初のFan Meetingが開催されますが、どのようなイベントになりそうですか? 上村「冬のお祭り?」 保住「大運動会運動?」 吉永「大雪玉転がし?おもちゃ箱?」 堀江「本当にそれぐらいすごい盛りだくさんです」 吉永「トナカイの恰好したいです!」 保住「どうぞどうぞ(笑)」 吉永「今回のイベントでは冬を感じられそうですよね」 上村「クリスマスがもうすぐというタイミングでイベントでやったことがないからね。アルバム発売直後なので何かあるかもしれないですね!っていうイベントです」 吉永「初めてのファンミーティングなので反響があればまたVol.2がある可能性も...」 保住「今後もやりたいね!1年に1回じゃなくても良いし」 吉永「ライブほどガチガチじゃない空気感で楽しいイベントになりそうですよね!」 ――ファンの皆さんへメッセージをお願いします 保住「めちゃくちゃ楽しいCDになってます。毎回言ってるんですけどね!めちゃくちゃいいアルバムになった気がしてます。僕自身めちゃくちゃ手応えもあるし、みんなの歌のまとまりみたいなものをすごい感じるので、聞いていただいてぜひ広めていただけたら嬉しいなと思います」 吉永「『Dear』というタイトルが、みなさんのために、絶対に喜んでもらえるだろうなっていう期待をこめた一枚になっています。MUSIC CLIPもありますので、ぜひたくさん聴いて楽しんでくれたら嬉しいなと思います。よろしくお願いします」 上村「初めて冬の季節に出すアルバム『Dear』は寒くなってくるこの時期にぴったりだと思います。寒いとちょっと心が内に入っちゃったりすると思うんですけど、このアルバムの曲それぞれが少し外に歩むことを開かせてくれるようなイメージがあったりする優しく寄り添える曲たちばっかりなので、僕たちを近くに感じていただきながら同じような悩みとかを曲の中から感じ取っていただいて一緒に進もうっていう、ちょっとぽっと温かくなるようなアルバムになっていると思うので何度でもいろんな場面で聞いていただけたら嬉しいです」 堀江「今までのアルバムやシングルもだいたいこの曲が一番刺さるんだろうな、とかそういう予測がある程度できてたんですけど、今回のアルバムに関しては本当にどれがどんな風にみんなの胸に届くのか未知数で、それだけ広がりがあってバリエーションに富んでいるので繰り返し何度でも聴いて楽しんでいただけたらなと思います。よろしくお願いします」 文=HOMINIS編集部
HOMINIS
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