地震の備蓄品にぜひ入れておくべき!「泡の化粧水」がこれだけ注目を集める「納得の背景」とは
能登地震をきっかけに、避難時のトイレと衛生管理の問題がクローズアップされています。そんな中、ちょっとした話題になっているのが「泡で出てくる化粧水」。ふきとり化粧水の機能を持ち合わせているため、コットンにとってふき取れば洗顔がわりにもなるそうです。 「もともとは介護現場や高齢者が使用するために作られたラインですが、セラピストの自己使用にも使い勝手がいいと口コミで広まったんです」と語るのは製品の製造元、ナリス化粧品 広報の横谷泰美さん。詳しくお話を伺いました。
「きれいにする」ためのアルコールふき取りで肌がボロボロになる。他にできることはないのか
「介護や看護の世界では肌をきれいにすることとは消毒や清拭であり、アルコールやおしぼりで汚れをふき取ることです。頻繁にアルコールでふき取り続けた結果、触るだけで皮膚が粉のようにぼろぼろ落ちるほど肌が荒れてしまったお年寄りも多くいらっしゃいます。いっぽう、介護の世界に美容を取り入れようという声は多々ありますが、マッサージ等で使われるのは赤ちゃん用や敏感肌用の製品。介護看護の専用品がありませんでした」 ナリス化粧品は顧客とのつながりを保てばずっと働ける業態、訪問販売やエステ事業を持つため、90歳、100歳を越えてもいきいきと働く女性がいるのだそうです。お仕事柄しっかりとメイクをするため、スキンケアも丁寧です。 「年を取れば取るほど、日ごろしっかりメイク・スキンケアをする人としない人の、見た目と実年齢の差が開いていくという実感があります。しっかりメイクする女性は身づくろいも丁寧で声にも張りがあり、『その年齢には見えない』という方が多い。いっぽう、メイクやスキンケアをしなくなると如実に外見は変貌していき、結果的に健康も損なわれていく傾向があります。女性の健康の維持には、やはり美容は必須なのだと実感することが多いのです」 ナリス化粧品は「介護美容」という概念を提唱し、日本介護美容セラピスト協会を設立。スキンケアやメーキャップ等を通して肌に触れることで、心や身体の健康を促す美容療法の実践者、ビューティタッチセラピストを養成しています。 「セラピストになろうとする人の多くは介護士や看護師をしていた人。現場を見る中で何かしてあげたいと考える中で介護美容にたどり着き、共感したという人が多いのです。また、自身の介護や看護のスキルに美容のスキルをつけ、仕事の幅を増やすことにもつながります。家族のためにしてあげたい娘さんが、家族にやってあげているうちに周辺の人もやってあげるようになり、それが仕事になっていくこともあります」 そんな現場のセラピストからあがってきたのが、「刺激がないだけでなく、高齢になっても少しでもシミやシワを減らして笑顔を晴れやかにしたい。そのお手伝いをしたい」という声でした。 「高齢になっても、使い続けることで変化、改善のある化粧品を使いたいんです。また、日々化粧品を使うことが認知症状の進行抑止につながります。自分でキャップを開けて細かい作業をすれば脳への刺激が生まれるいっぽう、まったくキャップを開けられないともう嫌だという気持ちにもなります。やってあげるだけでなく、自身ができることはできるまでやりましょうというスタンスで化粧品の使い勝手を設計しています」