【時系列でわかる⑨】人質13人の解放と引き換えに…イスラエルが拘束の囚人39人を釈放へ(16日~24日まで)
■11月16日 国連運営の学校「軍事利用されている」ガザ地区
国連機関のトップは16日、イスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区で、国連が運営する学校が軍事利用されていることを明らかにしました。 UNRWA(=国連パレスチナ難民救済事業機関)のラザリーニ事務局長は16日、ガザ地区で国連が運営する学校が軍事利用されているとの報告を受けているとして、深い懸念を示しました。 国連パレスチナ難民救済事業機関・ラザリーニ事務局長「最近、国連が運営する学校で武器が発見されるなど、軍事利用されているとの報告を受けた」 学校で発見された武器については、イスラエル軍とハマス、どちらのものかは言及しませんでしたが、ガザ地区北部の少なくとも2か所の学校には、イスラエル軍の戦車が配置されているとしています。 一方、WFP(=国連世界食糧計画)は、国連と連携していたガザ地区のパン販売店23軒すべてが営業を停止したと明らかにした上で、「すでに脱水症状や栄養失調のケースが出始めていて、飢餓のリスクが高まっている」と警告しています。 人道危機が深刻化する中、ガザ地区では16日に再び通信が遮断されたとの情報もあり、住民らの暮らしへの懸念が高まっています。
■11月16日 ガザ地区戦後統治 欧米当局者が国連部隊派遣案を非公式に検討か
アメリカのブルームバーグ通信はパレスチナ自治区ガザ地区の戦後統治をめぐり、欧米の当局者が国連部隊を派遣する案を非公式に検討していると報じました。 ブルームバーグが欧米関係者の間で検討されていると伝えたのは、PKO=国連平和維持活動に基づく部隊の派遣やイスラエルとアラブ諸国による4回の中東戦争の休戦を監視してきた国連休戦監視機構の役割を拡大する案です。 ただ、ガザの戦後統治をめぐってはイスラエルのネタニヤフ首相が安全保障に関与していくと繰り返し主張しています。 今回の非公式の協議に参加した当局者も「イスラエルが国連の関与に懐疑的であるのは認識している」としたうえで、「こうした議論自体がイスラエル側に作戦の早期終了とその後の対応を考えさせる圧力にもなりえる」と述べたということです。