【漫画】中学生バンドマンのライブ映像が“バズった”…夢と青春、友情の胸熱ストーリーに「くそエモいな」「かっけぇよ!」
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、霰屋さんが描く『中学生が本気でバンドをやる話』をピックアップ。 【漫画】“見つけた瞬間走り出さなきゃ”バンドマンに背中を押されて…好きな音楽を本気で志す主人公に読者から「推し確定」 2024年5月23日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、1.9万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、霰屋さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。 ■将来の事を考え出した中学生が、大好きなバンド活動と向き合う 中学生の主人公は同級生とバンドを組み、音楽活動をしていた。家に帰ってからも夜遅くまで創作活動を続ける日もあったが、親からは“楽しいことに夢中になるのはいいけど、将来のこともちゃんと考えなさい”と言われてしまう。バンドに対して真剣な思いを持っていた主人公だったが、本気の“夢”としてこれからも音楽を続けていく覚悟が決まっていなかったため、親の言葉に思い悩んでしまうのだった。 そんなとき、主人公が将来のことについて決意を固める“2つの出来事”があった。1つはライブのお客さんがネットにアップした自分たちの演奏動画がバズって、たくさんの人に喜んでもらえているのを知ったこと。そして、もう1つは大好きなロックバンドが音楽番組で披露した曲の歌詞に、今の自分を重ねて背中を押されたことだった。 次の日、主人公はバンド仲間たちに自分の決意を伝える。 「3人で本気のライブがしたい」 自分の気持ちをはっきり伝えながらも、仲間の考えは違うのではないか…と不安に思っていた主人公だったが、2人からは笑顔で「本気でやったらもっと楽しいかも!」と返ってきて、安堵の表情を浮かべる。そして、メンバーみんなで“最高のライブ”を誓うのだった X(旧Twitter)の投稿へは「くそエモいな…」「胸が熱い」など、青春や夢を描いた漫画に心を動かされた読者からの感想が寄せられ、さらに主人公たちのバンド「うつむきKAGEN」を「推し確定」とするコメントも見受けられた。 ■作者・霰屋さん「ビビッてちゃダメだぞという意味で私自身にも戒めのような」 ――『中学生が本気でバンドをやる話』を創作したきっかけや理由などをお教えください。 もともと「ロックバンドうつむきKAGEN」というシリーズ名で漫画をいくつかアップしていたのですが、それらの総閲覧数が100万回を突破したのでその記念に描きました。キャラクターの内面を掘り下げた話を描いてみたいという気持ちもあったと思います。 この話を描いたのは結構前で、すでにネットで載せたことのある漫画なんです。上げ直してみたところ今回のような反響を頂いて驚きました。 ――本作を描く上で心がけたところ、大切にしたことなどをお教えください。 小細工はせず、ストレートにキャラクターの感情を描くことです。ひねりが無いように見えなくもないので「読んでる人は退屈しないだろうか」という不安も若干あったんですが「この漫画はこれでいいんだ」と信じてそのまま出しました。 あと、キャラクターの口調は地味に気を遣っています。「うつむきKAGEN」のメンバーはまっすぐな中学生なので、素直な言葉で喋るだろうと思って大人っぽくなりすぎないようにしています。 ――作中、斜ニカマAの「次の電車でよくね?」にある歌詞“必死に走ってもしダメだったらヤだから俺は 無意識に手ぇ抜いてたんだ”という部分にとても共感しました。霰屋さんが本作の中で、特にお気に入りのシーンやセリフなどを理由とあわせてお教えください。 「見つけた瞬間走り出さなきゃ乗り遅れるよ」のシーンです。主人公の芳也はバンド活動を遊びのつもりでやっているわけではなかったのですが、本腰を入れてやる腹は決まっていませんでした。そんな芳也がこの歌詞を聞いた瞬間ハッとするシーンは歌詞も合わせてお気に入りです。 頑張ったのに結果が出せなかったときに食らうダメージの大きさはなかなかです。私の場合だと漫画になりますが、「もうガッカリしたくない」と憶病になってしまうと全力を出せなくなって無自覚にサボったり適当にやったりし始めるんですよね。努力しなくなったり、心の底ではバズりたい!とか思っているくせに「趣味で描いてる無料の漫画なんだから、こんなもんでいっか」と完成度が低いまま出したり。なので、「見つけた瞬間走り出さなきゃ乗り遅れるよ」という歌詞は目指すところがあるならビビッてちゃダメだぞという意味で私自身にも戒めのような形で刺さっています。そういう背景もあって、いろいろと思い入れのあるシーンになっています。 そのあと、「本気でやったらもっと楽しいかもしれないね!」とメンバーのハネオが言ってくれるところもこの子らしくて好きなシーンです。こういうシンプルで根っから明るいタイプの子がそばにいると助かるよなあ…と描きながら思っています。 ――X(旧Twitter)投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていらっしゃいますか。 率直に嬉しい、ありがたいなあと思っております。以前この漫画を載せたときは今回ほど反響はなかったので運やタイミングに恵まれた部分が大きいのかなとは思いますが、やっぱり拡散してくれた方々のおかげだと思います。特に嬉しかったのはフォロワーさんも増えたことでした。うつむきKAGENの今後の展開にも興味を持ってくれたのだとしたら嬉しいです。 ――今後の展望・目標をお教えください。 商業誌と個人活動の両方でうまく活動していけたら嬉しいです。商業誌での活動は前作の連載を終えて以降なにもしていないので、新しい連載が始められるよう頑張りたいです! ――最後に、読者やファンの方へメッセージをお願いします。 ご覧いただきありがとうございます!『中学生が本気でバンドをやる話』はロックバンドうつむきKAGENが大型ライブへの出演を目指しオーディションに挑む『オーディション編』へと続きます。そちらの展開も見守って頂けたら嬉しいです!
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