中央駅西口の跡地利用「交通問題」巡り懸念の声相次ぐ 鹿児島県の検討委員会
南日本放送
鹿児島中央駅西口にある県工業試験場跡地をどう活用するのか?これまでの県の検討委員会で公園や美術館をつくる案も浮上しましたが、11日は委員から交通渋滞などに懸念の声が相次ぎました。 【写真を見る】中央駅西口の跡地利用「交通問題」巡り懸念の声相次ぐ 鹿児島県の検討委員会 (駅周辺まちづくり推進協議会副会長 津曲貞利委員)「どうしても交通渋滞は起きる。その問題は考えるべき」 鹿児島中央駅西口の県工業試験場跡地を巡っては、2007年、県やJR九州などが「陸の玄関口にふさわしい都市機能を備える」方針を示し、一時、新たな総合体育館をつくる計画も浮上しましたが、現在まで白紙の状態となっています。 その一方、周辺では再開発が進み、JR鹿児島中央ビルが去年4月に開業し、マンションの建設も予定されています。 今年6月に開かれた検討委員会では、委員から公園や、美術館といった文化施設などをつくれないかとの意見が出ましたが、11日開かれた2回目の検討委員会では、駅周辺の交通を巡って懸念の声が相次ぎました。 懸念の1つが、中央駅西口のバス駐車場が不足し、工業試験場跡地の一部が活用されている中、駅周辺のバス駐車場機能をどうするかです。 (県商工会議所連合会会長 岩崎芳太郎委員)「鹿児島の玄関口の駐車場が足りないということに関して、県の基本的な考え方を教えてください」 (県の担当者)「駅前広場の駐車場だけでは十分ではない。(跡地の)暫定バス駐車スペースは、十分な機能を果たしている」 もう1つの懸念が、市の中心部で慢性的な課題となっている「交通渋滞」です。 (消費生活アドバイザー 有山まり子委員)「交通の問題、大型バスの駐車スペースの問題は、跡地の活用を検討するにあたってないがしろにできない。逆にこれを機会に、中央駅を中心とする広域で(渋滞の)対策を検討する必要があるのではないか」 (鹿児島大学名誉教授 井上佳朗委員長)「ここ(跡地)にどんな機能が必要なのかを明確にしていきたい。きょうの議論を見ていると、年度内には結論は出ない」
検討委員会は今後、結論の期限を設けず議論を続けていく方針で、今月中旬からは民間事業者からも意見を聞いていく予定です。
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