【高校野球】智弁和歌山、2年ぶり16度目の春季大会V 初登板の身長197センチ右腕・中西が1失点完投
◆春季和歌山大会 ▽決勝 智弁和歌山6―1和歌山東(12日・紀三井寺公園野球場) 春季和歌山大会は決勝が行われ、智弁和歌山が終始主導権を渡さない試合運びで2年ぶり16度目の優勝を飾った。 1回表、2死一、二塁から5番・松嶋祥斗一塁手(3年)の右越え2点適時三塁打で先制。 その裏、先発のマウンドを託されたのは準決勝・耐久戦(11日)からベンチ登録された背番号19、中西琉輝矢(るきや)投手(3年)だった。起用の理由について中谷仁監督(45)は「準決勝、決勝を目標に技量をもう一回鍛え直そうと(本人と)相談しながらきた」と個人ミニキャンプを実施したと明言。今大会初登板ながら1回2死から、3番のプロ注目・谷村剛(つよし)三塁手(3年)への2球目は145キロをマーク。左前に運ばれたが自己最速を1キロ更新し、特訓の成果を発揮した。 4回に1点、5回に2点と援護をもらった中西は「まだまだ、いけました」と9回にも140キロ台中盤を連発。身長197cmの大きな体格を目いっぱい使ったフォームと身につけたスタミナを武器に、誰にもマウンドを譲ることなく、自身最多137球を投げ、1失点完投した。期待に応える投球でチームを優勝へ導いた。 日本ハム・荻田圭スカウトは「スケールも大きくて将来が楽しみな選手」と評価した。
報知新聞社