期限直前に…ガザ「戦闘休止」継続発表 イスラエル軍は“ミニガザ”で再開に向け準備も
日テレNEWS NNN
イスラエルとイスラム組織ハマスの6日間の戦闘休止は、日本時間の午後2時が期限となっていましたが、その直前に「戦闘休止は継続される」とイスラエル軍が発表しました。一方でイスラエルは戦闘再開への構えも崩していません。 ◇◇◇ 29日、ハマス側に拘束されていた人質16人が新たに解放されました。これまでに解放されたのは97人となりましたが、イスラエル軍はいまだ145人が拘束されているとしています。 こうした中、日本時間30日午後2時前、イスラエルとハマスの6日間の戦闘休止が期限を迎える直前に、イスラエル軍は「人質のさらなる解放のための仲介者の努力に鑑み、戦闘休止は継続される」と発表。ハマス側も戦闘休止が7日目も継続されることで合意したと明らかにしました。 これまでの戦闘で破壊し尽くされたガザ。戦闘休止期間になり、ようやく自宅に戻ることができたという住民は「49日ぶりに自宅に戻ってきましたが、この光景を見てショックを受けました」と話しました。 約5000人が住んでいたという地区は、爆撃によりガレキの山に。別の住民は「私たちは生まれた時からずっと戦争と破壊に耐えてきました。生活を再建するたびに、前よりも激しい戦争がやってくるんです。戦闘休止の延長が必要です」と訴えました。 ガザ地区保健当局によると、これまでに1万5000人以上が死亡、そのうち約4割が子どもだということです。 一方、29日、イスラエルのネタニヤフ首相は「イスラエルが戦闘に戻るかどうか? 私の答えは明白だ。イエスだ!」と述べ、いずれハマスを殲滅するための戦闘を再開すると、改めて強調しました。 ◇◇◇ その準備も進められています。イスラエル南部・ツェエリムには、ガザ地区を模したイスラエル軍の訓練場、通称“ミニガザ”があります。 今回、NNNは特別に撮影を許可されました。 “ミニガザ”を含むイスラエル軍の訓練場では、数千人の兵士がガザ地区での戦闘再開に向け、訓練を行っているといいます。 イスラエル軍・マティ中佐 「(戦闘の一時休止期間は)イスラエル軍が、この戦争の次のステップのために準備し、再編成するのに役立っています」 さらに、“ミニガザ”内部には、ガザ地区内に張り巡らされているとされる地下トンネルと似せてつくられた訓練場もあります。訓練場の中に入った記者によると、天井の高さは2メートルぐらいだということです。 こうした訓練場でトンネル内の構造を学び、戦闘に備えているといいます。 イスラエル軍・シェ大尉 「我々の(ガザ地区内での)インフラ設備を壊滅させる攻撃の数々を見てください。確実に我々は勝利に向かっていると思います」 今回、期限ぎりぎりで延長に応じたイスラエル。一方で、戦闘再開に向けての準備も着々と進めています。