【オーストラリア】アジア影響力で豪が5位に上昇、日本は4位
オーストラリアの民間外交シンクタンク、ローウィー・インスティチュートがこのほど発表した2024年版「アジア・パワー・インデックス」で、オーストラリアは総合評価が31.9点で5位となり、昨年の6位から順位を上げた。中国は今回、「軍事力」のうちの副項目「アジアにおける軍事態勢」で米国を抜き初めて1位に躍り出た。 総合評価では1位は変わらず米国で、2位以下は中国、インド、日本となった。2018年の調査開始から3位を維持してきた日本は、従来強みの技術分野で中国や韓国にシェアを奪われていることなどから「経済力」での評価低下が響き、総合点は上昇したものの4位に転落した。ニュージーランドは横ばいの13位だった。 同インデックスは27カ国・地域のアジアにおける影響力を調査したもので、経済力や軍事力、外交的影響力、文化的影響力など8項目に関して100点満点で評価した。 ローウィー・インスティチュートは、中国は長距離攻撃力や地域内の同盟パートナーなどの欠如により米国に総合的な軍事力では劣るものの、台湾や南シナ海での勢力拡大などの戦略の観点からは十分な態勢を整えていると分析している。総合評価では経済減速などを背景に影響力は横ばいだが、アジアの他の競合国・地域に比べ伸び悩みの程度は低いとした。 オーストラリアについては、他国の評価低下により順位を上げているが、資源輸出における耐性で評価を下げたほか、今後はより経済力のある他国に比べ影響力を失う見通しとした。