NZ中銀、追加引き締めはインフレ期待抑制が必要な場合に限る-総裁
(ブルームバーグ): ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のオア総裁は23日、インフレ期待を抑制する必要性を認識した場合に限り、追加の引き締めに動くとの姿勢を強調した。
同総裁はウェリントンでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「実際のインフレ持続でインフレ期待が上昇し始め、再び手に負えなくなりつつあると考えられる場合にのみ、追加利上げに意義があるだろう」と指摘し、「インフレ率を目標の1-3%に押し下げると確信しているが、再び期待外れになるリスクを冒すことなく早期にそこに到達できるようにしたい」と語った。
NZ中銀は22日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を5.5%に据え置いたが、利上げを議論したと明らかにし、市場を驚かせた。またOCRの予測を引き上げ、追加引き締めリスクの高まりを示唆した。
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同中銀は予想外のインフレ率上振れに対する許容範囲は限られていると説明してきたが、オア総裁は「われわれは大きな忍耐力があることを示している」と述べ、7月に発表される4-6月(第2四半期)インフレ率といった単一のデータに左右されることはないとの立場を説明。
中銀見通しの中心は来年にかけてOCRを5.5%に維持することだとし、「それによってインフレ率が目標に戻ると考えられ、その時点で金利正常化について考え始めることができる」との見解を示した。
原題:Orr Says RBNZ Would Only Hike to Curb Inflation Expectations (2)(抜粋)
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Haidi Lun, Annabelle Droulers