那須川の三日月蹴りが炸裂（撮影・蔦野裕）

　RISEフライ級王者の那須川龍心（TEAM TEPPEN）が「RISE WORLD SERIES 2024 FINAL～GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIX～」（12月21日、千葉・幕張メッセ イベントホール）で王座戴冠後の初戦に臨み、2RでKO勝ちを収めた。 　那須川は試合後のマイクで自らが先頭に立ってのキックボクシング人気再興を誓った。 　那須川は11月23日に行われた「RISE183」で王者・数島大陸に挑戦し、1RでKO勝ちを収めプロ14戦目にしてついに王座を獲得。この日は中1カ月もない中での緊急参戦だった。 　対戦相手のペットマイ・MC.スーパーレックムエタイ（タイ/スーパーレックムエタイ）はONEバンタム級ムエタイとフライ級キックボクシング王者のスーパーレック・キアトモー9の愛弟子。那須川は前日会見で武尊に勝利を収めたほうのスーパーレックと間違うというボケをかます余裕を見せていた。

那須川のヒザがグサリ（撮影・蔦野裕）

　1R、那須川はオーソドックス、ペットマイはサウスポー。圧をかける那須川。那須川はじりじりと圧をかけて左ジャブ。詰めて右ストレート、右ハイ。詰めて右ボディー。なおも詰めて右ボディー。アグレッシブに前に出て左ボディー、右ストレート。ペットマイは前蹴り、ミドルで距離を取りに行くが那須川の圧は強い。ペットマイは左インロー。ペットマイの左ハイをかわして右ローの那須川。コーナーに詰めて右ストレート、追って、右三日月蹴り。防戦一方のペットマイ。左の蹴りを飛ばすが那須川はもらわない。 　2R、じりじりと詰める那須川。このラウンドはやや慎重。飛び込んで左フック、左アッパーもバックステップのペットマイ。詰めて右ハイ、パンチの連打の那須川。効かされバランスを崩したペットマイがロープ伝いに逃げると追いかけてパンチの速射砲の那須川。なんとかクリンチのペットマイ。那須川はコーナーに詰めるとパンチ、右ミドル、そして右ヒザをボディーに打ち込むとペットマイはたまらずダウン。そのままピクリとも動けず、那須川のKO勝ちとなった。

「キックボクシング界を盛り上げていく」と宣言した那須川（撮影・蔦野裕）

　那須川はこれで3戦連続のKO勝ちとなった。 　試合後のマイクでは「前回みたいにきれいにスパッとはなかなか難しいんですが、少しはKOできるというところを見せられたんじゃないかなと思います。今、キックボクシングはボクシングとMMAに比べて盛り上がってないんですが、僕がキックボクシング界の先頭に立って、キックボクシングを盛り上げていきます。約束します。絶対に盛り上げます。だから俺を信じてついてきてください。絶対に盛り上げます」と自らが先頭に立ってのキックボクシング人気再興をアピールした。