良品計画の衣類・雑貨カテゴリーが2ケタ減収、夏物商品の在庫不足が影響
国内アパレル関連大手各社が2024年7月度の既存店売上高を発表した。良品計画では、既存店売上において6ヶ月連続で前年実績を上回ったものの、衣類・雑貨カテゴリーが前年同月比10.5%減と大きく数字を落とした。
良品計画の衣類・雑貨カテゴリーでは、夏物の在庫不足が減収に影響した。「想定よりも夏物商品の販売が好調に推移したが、在庫を積んでいなかったので人気商品が欠品し、販売機会ロスに繋がってしまった」と良品計画担当者。2ケタ伸長となった生活雑貨カテゴリーではヒットスキンケア用品「敏感肌用シリーズ」や寝具「ひんやりシリーズ」などが売れた。8月は初秋にかけての端境期商材や先日発表した新商品「寝返りを受け止めるまくら」などの販売を強化していきたいとしている。 ファーストリテイリングの国内ユニクロでは、ブラトップやエアリズムインナーなどの夏物定番商品のほか、「クレープジャージーストレートパンツ」や「シフォンスカート」「ウルトラストレッチボトムス」といった新商品が動き、前年同期比8.1%増。UTでは、「推しの子」「ワンピース」「ルーヴル美術館」とのコラボアイテムの販売が好調だった。ユニクロの広報担当者は「8月も引き続き夏物を中心に売っていくことになるが、時期を見ながら秋物の投入も進めていきたい」と話す。 ユナイテッドアローズでは、シャツやカットソー、ブラウスなどの夏物軽衣料のほか、ジャケット、パンツなどのビジネス衣料、シューズやバッグなどの服飾雑貨がプロパー、セールともに好調に推移。既存店売上高は前年同月比16.6%で、4ヶ月連続の2ケタ伸長となった。特にネット通販の伸びが良く、自社ECだけでなく大手通販サイトの売上も大きく伸長しているという。 ワークマンでも、客数は前年同月比0.7%減とマイナスだったものの、既存店売上高は同2.8%増と伸長。ファン付きウェアやペルチェベスト、防暑小物などの暑さ対策商品が売上をけん引した。 ■2024年7月度 各社実績(すべて既存店ベース/前年同月比) 国内ユニクロ事業(既存店+Eコマース) 売上高:108.1% 客数:101.1% 客単価:106.8% しまむら 売上高:101.1% 客数:99.2% 客単価:102.1% 良品計画(直営既存店+オンラインストア) 売上高:100.9% 客数:96.7% 客単価:104.3% アダストリア 売上高:101.2% 客数:96.8% 客単価:104.5% ユナイテッドアローズ(小売+ネット通販 既存店) 売上高:116.6% 客数:111.7% 客単価:103.0% ワークマン 売上高:102.8% 客数:99.3% 客単価:103.6% バロックジャパンリミテッド 売上高:96.3% 客数:90.3% 客単価:106.7%