グーグル、司法省のChrome売却要求に猛反発
米司法省がグーグルに対し、検索市場の独占状態是正のため「Chrome」事業の売却などを求めた件で、グーグルの親会社アルファベットのケント・ウォーカー最高法務責任者(グローバル担当社長)は11月21日、強く反発する声明を発表した。
米司法省がグーグルに対し、検索市場の独占状態是正のため「Chrome」事業の売却などを求めた件で、グーグルの親会社アルファベットのケント・ウォーカー最高法務責任者(グローバル担当社長)は11月21日、強く反発する声明を発表した。 前例のない行きすぎた介入と非難 DOJ’s approach would hurt American consumers, developers, and small businesses ― and jeopardize America’s global economic and technological leadership when it’s needed most. It would break a range of Google products ― even beyond Search ― that people love. https://t.co/QslGbUyklR ― News from Google (@NewsFromGoogle) November 21, 2024 今回、司法省が提案した是正策は、8月に米国ワシントン連邦地裁が下した「グーグルの検索サービスが米国の反トラスト法に違反している」とする判決を受けたもの。11月21日現在、内容は確定しておらず、あくまで是正案の段階だ。 ウォーカー氏は本件について、「何百万人ものアメリカ人のセキュリティとプライバシーを危険にさらす」「グーグルのイノベーションや成果だけでなく、ユーザーの個人的な検索クエリについても、無名の国内外企業に開示することを義務付けている」「Google検索やその他のテクノロジーに対する政府の細かい管理を義務付けようとしている」など、複数の問題を抱えていると指摘。 その上で、「司法省のアプローチは、前例のない政府の権限の拡大をもたらし、アメリカの消費者、開発者、中小企業に損害を与え、まさに最も必要とされる時にアメリカの経済および技術面での世界的なリーダーシップを危険にさらすことになるだろう」と強く非難した。 ウォーカー氏によると、グーグルは12月に対案を提出する準備を進めているほか、2025年以降はより広範な主張を展開する予定だという。 「Google Chrome」は同社が中心となって開発されているオープンソースのブラウザーで、2024年現在、PC向けではシェア1位の製品となっている。 文● @sumire_kon