武居由樹 右肩負傷で来年1月24日予定のV2戦延期に 見据える天心戦も「今は言う資格もない」
プロボクシング大橋ジムは18日、横浜市内のジムで会見し、WBO世界バンタム級王者の武居由樹(28=大橋)がトレーニング中に右肩を負傷したため、来年1月24日(東京・有明アリーナ)にWBO世界同級10位ユッタポン・トンデイ(タイ)相手に予定されていた2度目の防衛戦を中止することを発表した。 【写真あり】武居由樹、早期の那須川天心戦希望も「振られてしまった」 右腕をつった状態で姿を現せた武居は声を詰まらせながら「自分の肩のケガにより1月の試合を辞退させていただくことにしました。ファンの皆様にご迷惑おかけして申し訳ございません。少しでも強くなって戻ってきたい」と人生初の試合中止に悔しさをにじませながら謝罪した。 5月に世界初挑戦で世界王座を獲得した武居は、9月に元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(29=志成)に判定勝ちし、初防衛に成功。ただともに12回のフルラウンドを戦ったこともあり、連戦の疲労から肉体は限界を迎えていた。今月5日の公開練習前には右肩には激痛が走り、検査の結果、右肩関節唇損傷と診断され全治4週間ほどだという。「左手だけでもやる」と武居自身は強行出場を志願も陣営がストップ。ユッタポン陣営にも報告済みで、延期という形で来年の4、5月の対戦を目指しているという。 武居の所属ジムの大橋秀行会長は「このような形になってしまい、プロモーターとしての私の責任。グッドマン選手もそうだが、武居も勝ちに行くためにギリギリの練習してきた結果。選手の気持ちも分かる。相手のユッタポン選手にも申し訳ない」と選手を思いやった。 今月14日には、世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)と対戦予定だった挑戦者でIBF、WBO1位のサムグッドマン(26=オーストラリア)が来日直前に負傷したため、興行を1月24日の延期を決定したばかりだった。来年にも同じキック出身で、WBOアジア・パシフィック同級王者・那須川天心(26=帝拳)との対戦も待たれるが武居は「今はケガを治すこと、すぐに復帰することしか考えてないので、その先はもう何も自分は言えること何もない。言う資格も今はないのかなと思う」と話すにとどめた。