【速報】ダイハツが経営陣刷新を発表 新社長にトヨタ自動車の井上雅宏氏 奥平社長は退任「再生に全力を尽くしていきたい」
国の認証不正問題で揺れるダイハツ工業は13日、経営陣の刷新を発表しました。これまで会長を務めていた松林淳氏、社長を務めていた奥平総一郎氏は退任し、新たにトヨタ自動車中南米本部本部長の井上雅宏氏が新社長に、トヨタ自動車のLexus International Co.の桑田正規氏が副社長に就任するということです。 【画像を見る】アンケートに赤裸々な告白 第三者委の報告書と、会見する委員長ら 会見で井上氏は「身の引き締まる思いです。社長になって頭に浮かんだのは使っている客や販売店、サプライヤー、国、地域にご不便をおかけしていること。ダイハツには歴史があり、雇用総数は4万人を超える。課題を残したまま業務遂行をしてきたことが課題だと思っています。ダイハツ再生に全力を尽くしていきたい」などと話しました。
ダイハツ工業は車の安全性を確認するための衝突試験を正しく行わず、不正なデータを用いて国の認証を取得していたことが明らかになっています。 第三者委員会による調査の結果、不正は1989年から確認されていて新たに25の試験項目で174の不正があったことが判明しました。 不正は生産を終了したものも含め64車種にのぼり、ダイハツブランドのみならず、OEM供給しているトヨタ、マツダ、SUBARUの車も含まれていました。 認証不正問題を巡っては、国土交通省は▼ダイハツ・グランマックス、▼トヨタ・タウンエース、▼マツダ・ボンゴの3つの車種で、これらの車種では、本来はセンサーによって衝突を検知して作動させるエアバッグをタイマーで作動させるなど、特に悪質な不正が確認されたため、1月26日に指定の取り消しを行っていました。 その後、2月9日に再発防止策を盛り込んだ報告書を国交省へ提出、二度と不正を起こさないため、『風土改革』、『経営改革』、『モノづくり・コトづくり改革』からなる「三つの誓い」となるものを定め、開発などのプロセスにおいて再発防止策に加え、不正の背景となった経営および組織風土の問題に対する抜本的な施策を着実に進めていくということです。 具体的には開発の各工程に関して十分な日程が確保できるように、開発スケジュール全体を従来から約1.4倍とした日程を社内規定化するということです。また、会社全体のリスク・コンプラインスを把握し、コントロールする機能として「GRC推進部(仮称)」を新設し、各部署からのリスク・コンプライアンスに関する情報収集を行い、経営判断を行う機関も設置するということです。