「打席に入っても圧迫感がある」中日無双右腕、高橋宏斗の凄み 球界OBが指摘した"成長の証"とは
中日の若き右腕・高橋宏斗が今季圧巻のパフォーマンスを見せている。 9月10日のヤクルト戦(バンテリン)に先発し、相手主砲の村上宗隆から4回に今季初被弾も8回5安打1失点と試合を作り、キャリアハイを更新する12勝目をマークした。防御率も「1.14」で首位をキープ。最優秀防御率のタイトルも見えてきた。 【動画】これが今シーズン、初被弾!高橋宏斗が村上宗隆に許したホームランシーン 今季がプロ4年目、昨春はWBCで快投を見せ世界中から注目を集めた右腕が着実に階段を上がっている。 高橋の今シーズンの働きには球界内からも様々な考察の声が出ている。 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は8月までに自身のYouTubeチャンネルに「【この差は何?】歴史的な防御率争いを繰り広げる中日の若きエース高橋宏斗と広島のエース大瀬良大地の今季の変化に迫る!【プロ野球】」と題した動画をあげ、ともに飛躍のシーズンとなっている若き右腕2人を取り上げている。 まず高木氏は高橋のピッチングに関して昨年からの違いについて「(投球の)精度が良くなったな」とコメント。「追い込んでいくよな 打席に入っても圧迫感がある」と、どんどんと状態のいい球を投げていくことでテンポ良く試合を進められているとした。 実際に高橋は7月末までに33イニング連続無失点を記録、同月は4戦4勝で、月間防御率0.00で月間MVPを受賞するなど無双状態でのピッチングが続いた。 さらに価値があるのは、相手球団の主力をしっかり抑えていることにもあると見る。ヤクルトの村上宗隆に10日の試合では今季初被弾となったが、以前の試合では1試合3三振を奪うなど、主軸をしっかり抑えていることでゲーム運びもスムーズになっていると指摘。他球団の主軸を力で封じ込めている場面が目立つことで「すごいピッチャーだと思うよ」と、改めて感服する場面もあった。 また投球スタイルとしてテークバックが少ないショートアームという点も効果的だとした。 高木氏は「ボールが見えないところからバーン!と出てくるわけだから、それは速く感じると思うよ」と打者にとっては、攻略しにくくなっていることにつながっているとした。 ほかにもスタミナ面も十分として、今後の成長も期待できるとした。 動画内では広島の大瀬良大地についても言及。防御率が格段に改善している点に関しては制球力が大きいとした。オフに右肘のクリーニング手術を行うなど、不安を取り除けたことも安定した投球につながっていると見る。 高橋の快投はチームが下位に低迷しながら、希望の光となっている。残り試合の登板内容も注目を集めそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]