【MotoGP】イアンノーネ連続MotoGP出場はならず……ドゥカティ&VR46、最終戦ではテストライダーのピッロ起用を予定
ドゥカティはMotoGPの今季最終戦において、負傷欠場中のファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)の代役にテストライダーのミケーレ・ピッロを起用することにしたようだ。また彼はポストシーズンテストにも参加を予定している。 【リザルト】MotoGP第19戦マレーシアGP 決勝レース結果 ジャンアントニオは今季中盤戦のオーストリアGPでクラッシュし、肩を負傷。その怪我の手術のために、ラスト2戦を欠場することになった。 第19戦マレーシアGPではその代役として、2019年までMotoGPに参戦していたアンドレア・イアンノーネが起用された。ドーピング疑惑でMotoGPを追われた彼にとっては5年ぶりのMotoGPだったが、マレーシアGPでは印象的な走りを見せ17位となった。 ただ最終戦に向けてイアンノーネが続投されるかどうかは不明だった。そしてドゥカティとVR46は、最終戦ではイアンノーネではなく、テストライダーのピッロを代役に起用することを決めたことが分かった。これはMotoGPマシンの開発面も考慮された決定のようだ。 ドゥカティは2025年シーズンに陣営規模がこれまでよりも縮小する。プラマックがヤマハへと鞍替えするためだ。 さらに供給する最新型マシンも減る。ファクトリーチーム2名(フランチェスコ・バニャイヤ、マルク・マルケス)とVR46のジャンアントニオの計3名にのみファクトリー仕様が与えられる形となり、今季の最新型4台体制からは体制の縮小が目立っている。 そうした中、テストライダーのピッロの役割は重要になる。バルセロナでの最終戦のあとは、間髪入れずにポストシーズンテストが行なわれるが、ここで今後2年間の開発凍結期間で使用するエンジンを細かに把握する必要もある。 また来年はファクトリーチームに移籍するマルケスが、今は2023年型を乗っていて2024年型の経験が無いことも、ピッロのテスト参加が不可欠だとジジ・ダッリーニャ(ゼネラルマネージャー)が判断した要因だった。 なお現時点ではポストシーズンテストにおいて、GP25が3台用意できるのか、それとも生産上の問題から2台のみとなるのかは、分かっていない。 いずれにせよドゥカティはマシン開発で主要な立場にあるピッロをバルセロナでフル稼働させて、よりデータを収集しバイクの微調整に役立てることを望んでいる。 なおピッロはGP25を11月6~7日にかけてヘレスでテストし、マシンはそのままポストシーズンテストへと送られる予定だ。
German Garcia Casanova