G20財務相会議が開幕 国際開発金融機関の機能強化を協議
【ワシントン＝坂本一之】20カ国・地域（G20）財務相・中央銀行総裁会議が23日、米首都ワシントンで開幕し、地球規模の課題を巡る世界銀行などの国際開発金融機関の機能強化について協議した。日本から加藤勝信財務相や日銀の植田和男総裁が出席した。 加藤氏は会議後に記者団に対し、同日の討議で「資金を低所得国支援に重点を置いて有効に活用すべきだ」と呼び掛けたことを明らかにした。 今回の会議では低所得国の債務問題への対応が焦点の一つ。ロシアのウクライナ侵略や中東情勢を踏まえ世界経済などについて協議する。最終日となる24日に共同声明を採択する見通し。 25日は先進7カ国（G7）財務相・中央銀行総裁会議が開かれ、ロシアの凍結資産を活用したウクライナ支援について詰めの協議を行う。 一方、加藤氏は記者団に対し、外国為替市場で円安ドル高が進んでいることに関して「足元では一方的、また急速な動きが見られる状況にある」と牽制（けんせい）。「緊張感をさらに高めて注視したい」と述べた。
